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経営会議は、数字を読む場所ではなく未来を決める場所

「では、この件については引き続き検討しましょう」

長い会議の最後に、この言葉が出た瞬間、少し不安になることがあります。

誰が検討するのでしょうか。
いつまでに答えを出すのでしょうか。
次の会議までに何が変わるのでしょうか。

その場では多くの意見が出て、全員が真剣に話し合ったように見えます。それでも、担当者も期限も決まらなければ、会社は一歩も前に進みません。

経営会議という名前が付いていても、実際には各部門の報告会になっている企業は少なくありません。

売上は前年より何%増えた。
問い合わせは何件だった。
採用活動はどこまで進んだ。

もちろん、現状を知ることは大切です。しかし、資料を見れば分かることを一人ずつ説明しているだけでは、貴重な時間が失われていきます。

Microsoftの調査でも、非効率な会議は生産性を妨げる大きな要因として挙げられています。問題は会議の回数だけではなく、会議が仕事を前に進める設計になっているかどうかです。

多くの人が見落としているのは、経営会議の目的は「情報を共有すること」ではなく、「会社として何をするかを決めること」だという点です。

例えば、売上が目標を下回っているとします。

悪い会議では、「営業にはもっと頑張ってほしい」という話で終わります。

良い会議では、目標との差を確認し、原因を分けて考えます。

商談数が少ないのか。
成約率が低いのか。
単価が下がっているのか。
既存顧客の離脱が増えているのか。

原因によって、打つべき対策はまったく違います。

そして、対策を決めたら、担当者、期限、目標となる数字まで決めます。ここまで行って初めて、会議が行動につながります。

私は、経営会議の価値は、会議中の議論の熱さではなく、会議後に会社がどれだけ動いたかで決まると考えています。

社長が素晴らしい話をしたとしても、社員が何をすればよいか分からなければ、現場は変わりません。

反対に、会議が30分でも、重要な課題が一つ決まり、責任者と期限が明確になれば、会社は前に進みます。

生成AIを使えば、資料の要約や議事録の作成は以前より簡単になりました。過去の決定事項や未完了の行動を整理することもできます。

しかし、AIが会議を良くしてくれるわけではありません。

何を決めるのか。
何を優先するのか。
誰が責任を持つのか。

この部分は、経営者と参加者が向き合わなければならない仕事です。

あなたの会社では、会議が終わったときに、次の行動が明確になっているでしょうか。

それとも、「引き続き検討します」という言葉とともに、課題が次回へ持ち越されているでしょうか。

経営会議は、過去の数字を説明する場所ではありません。

数字から会社の現在地を知り、未来に向けた一歩を決める場所です。

会議を変えるということは、話し方を変えることではありません。

会社の決め方と、動き方を変えることなのだと思います。

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