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売上が伸びない会社ほど「もっと頑張ろう」と言ってしまう

「最近、売上が伸びないな」

そんなとき、会社ではどんな言葉が出てくるでしょうか。

「営業件数を増やそう」

「もっとお客様を回ろう」

「一人ひとりが危機感を持とう」

そして最後には、

「みんなでもっと頑張ろう」

という話になる。

私は、この言葉が出てきたときこそ、一度立ち止まった方がいいと思っています。

なぜなら、社員が頑張っていないから売上が伸びないとは限らないからです。

むしろ、現場はすでに十分頑張っていることがあります。

朝からメールを確認し、会議に出て、資料を作り、電話をかけ、お客様を訪問する。

一日中忙しい。

残業もしている。

それでも売上は増えない。

そんな会社は珍しくありません。

では、何が問題なのでしょうか。

私は、売上が伸びない会社には、ある共通点があると考えています。

それは、

「今までやってきたことを、もっと頑張って続けようとすること」です。

市場は変わっています。

お客様も変わっています。

情報の集め方も、商品を選ぶ基準も変わりました。

それなのに、売る側だけが10年前、20年前と同じ方法を続けている。

これでは、努力しても結果が出にくくなります。

例えば、ある会社では「営業力が弱いこと」が問題だと思っているかもしれません。

しかし、本当にそうでしょうか。

そもそも、

「なぜ、この会社から買う必要があるのか」

をお客様に説明できているでしょうか。

競合との違いは何でしょうか。

一番喜んでくれているお客様は、どんな人でしょうか。

お客様は商品の機能を買っているのでしょうか。

それとも、安心、時間短縮、便利さ、将来への期待を買っているのでしょうか。

この問いに明確に答えられないまま営業人数だけを増やしても、売上は簡単には伸びません。

私は経営改善に関わる中で、「忙しい会社」と「成長している会社」は違うと感じています。

忙しい会社は、仕事が多い。

成長する会社は、価値を生む仕事が多い。

この違いは、とても大きいと思います。

今はAIもあります。

これまで人間が何時間もかけていた資料作成、情報整理、文章作成、分析の一部は、AIによって大幅に効率化できるようになりました。

しかし、空いた時間で同じ仕事を増やすだけでは意味がありません。

大切なのは、その時間をお客様の理解や新しい提案、サービス改善に使うことです。

売上が伸びないとき、私は「もっと売りましょう」から始めるべきではないと思っています。

まず、

「なぜ売れなくなったのか」

を考える。

次に、

「誰に最も喜ばれているのか」

を考える。

そして、

「自分たちは何を変えるべきなのか」

を考える。

売上は、会社のさまざまな活動の最後に現れる数字です。

だから売上だけを見ても、本当の原因は分かりません。

商品なのか。

価格なのか。

顧客なのか。

営業なのか。

組織なのか。

仕事の進め方なのか。

そこを見極めることが経営だと思います。

あなたの会社で売上が伸びなくなったとき、

最初に出てくる言葉は何でしょうか。

「もっと頑張ろう」でしょうか。

それとも、

「一度、やり方そのものを見直してみよう」

でしょうか。

会社の未来を変えるのは、頑張る量ではないのかもしれません。

立ち止まり、考え、変える勇気。

売上が伸びないという数字は、会社にとって悪い知らせだけではありません。

「次の経営に変わる時期が来ています」

というサインなのだと、私は考えています。


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