#77 "物交換"で作る優しい世界【留学生・黄一鳳さん・台湾】
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みなさん、こんにちは。『うれしい たのしい 日本語 さいちゃんねる』日本語教師の さいとう あきひと です。この番組は日本語を勉強している人と日本に関わるすべての人にお送りしています。
はい、みなさん3月になりました。日本はちょっと暖かくなってきましたが、3月のゲストをご紹介します。 日本語学校で今勉強中の黄 一鳳(コウ イーフォン)さんです。黄さん、こんにちは。
こんにちは。黄 一鳳です。中国語では、あの、Huang Yifeng。 あの、イーフォンは、iPhoneみたいな発音だから覚えやすい。
覚えやすいね。その紹介、おもしろいですね。
そうなんです。
黄さん、台湾のご出身で。
はい、台湾人です。
はい、今、日本語学校で勉強中で。
はい、間違いないです。
よかった。で、もうそろそろ3月ですから、卒業ということになりますね。 あ、はい。3月21日は卒業式です。
そうですね。おめでとうございます。
おめでとうございます。
黄さん、あの、日本語学校を卒業したらどうするんですか?
いっぱい遊びに行きたいです。
あ、春休みになるから?
春休み。
その後、その後、4月からどうするんですか?
入学式に参加します。
そうですね。どちらに、どちらの大学ですか?
あ、多摩(たま)美術大学の研究生として、充実した学生生活を送りたいです。 私の研究テーマは、「物交換(ものこうかん)」についてのサービスデザインです。
物交換?
はい、あの、今の日本現代の社会は、物があふれる問題になっていると思います。 そして、みんな物を買いやすくて、そして捨てやすいし、いっぱいの物浪費(ろうひ)が問題になっています。 だから、物の購買(こうばい)より物交換を通じて、循環型(じゅんかんがた)社会の実現に役に立つと思うかな。
なるほど。じゃ、新しいものをどんどん作って、売って買って、じゃなくて、今あるものを交換しあって、それでどういうふうに社会を作っていくか、ということですね。
これは、交換、交換は最後の目的。まずは、物についてのストーリーをみんな共有する。
はい。
私はこの物を買った後、どうして他の人に交換したいかな、物に関わるストーリーを通じて、また愛着を取り戻す。 そういう形になっています。
じゃ、その物を交換してもらう人も、最初に物を持っていた人の気持ちがわかってから交換するということ?
はい、そういう仕組みです。
へえ、おもしろい。
そうなんですね。私が作ったアプリのシステム、みんな物を交換した後、交換した相手はレビューを書く。 だから、物の持ち主(ぬし)も相手のレビューを見たら、「あぁ、私の物はちゃんと大切にしてくれた」という形に。 ターゲットは物が余っている人と、断捨離(だんしゃり)が難しい人向けのサービスだから。 この物は、交換した物は価値があるというイメージを皆さんに伝えたい。
おもしろいですね。じゃ、交換した人も交換された人も、どちらも物を大切にするということですよね。 同じように。優しい世界だね。
優しい世界。そして、新しい物を買う時に、改めて自分の考えを再確認し、本当に必要だとしている物を買うべき。
そうですね。
そうそうそう。皆さん考えずに、いっぱい要らない物を買ってしまうから、物の浪費の問題も深刻(しんこく)になっていますから。 でも、これからもいっぱい、消費社会に関わる書物(しょもつ)を読んで、また研究方向が変わるかもしれない。 方向ね、方向の調整。
今、まだこれから研究生になるから、いろいろなアイディアが出てくるでしょうね、きっと。
そうなんです。
めちゃくちゃおもしろいですね。
私もこのテーマが好きです。 物交換のワークショップも行われます。
ワークショップ?
ワークショップ。
コウさんが?
はい。
自分でやるの?
はい。私と日本の友達、一緒に2回やってました。
そうなんですか。
研究、先行研究として、そしてもらった結果を分析し、教授の前に(教授と話す前に)私こういう先行研究をやってみました。
実際にやってみたんだ、やってみたんですね。
やってみました。もし機会があれば、ぜひ、さいとう先生も参加して。
参加してみたい。
知らなかった。そんな、すばらしい。
実際に会って、喫茶店で待ち合わせします。
へえ。待ち合わせをする前は、どうやって連絡を取るんですか?
LINEで。日本の知り合いがいるから、相手と連絡を取りました。 そして、相手の友達もいっぱい紹介してくれました。全部そろったら、5人集まって。
けっこうたくさん。
アンケートを送ります。 事前にワークショップの説明が書いていますし、 わかりやすく書きました。
へえ、おもしろいですね。
コウさんはどうしてそれを研究しようと思ったんですか? きっかけは何ですか?
きっかけは、私、オープンキャンパスの現場で 教授と話しました。あの、私は今、迷っています。 研究テーマとか。 そして、私にアドバイスをしてくれました。 このテーマを決めると、自分もやる気が出る。 教授も、指導した教授にも楽しく指導してもらえますから。
そうですよね。やっぱり自分が好きで興味があることじゃないと 研究できないですもんね、なかなか。
そうなんです。そのとおりです。 私は買い物が大好きで、でも今住むところはシェアハウスで 部屋はとっても狭くて、だから私の母から いつも買い物ばっかりしては、ダメですよと言われました。 でもあれは可愛いし、あれも。
「ちいかわ」とか?
ちいかわとか。いっぱい買っちゃった。 だから、たぶん私は物についての気持ちはどうかなと思って。人の物の関係をもっと深く研究したい。それはきっかけと思います。
そうですか。自分自身の生活から研究テーマが生まれたんですね。
そうなんです。 あと、私は旅行に行った時、記念のために物を買って、買ったあと、物を見た時 「私、この時はあそこにいたんだ」と思い出した。 だから買い物は私にとっては生活の記録みたいなことです。
じゃ、その物も大切なんですよね、きっと。
はい。だから物がいっぱいですね。
あ、捨てられないんだ。
捨てられない。捨てにくいです。 だから増えすぎた時に大切にしてくれる人に交換するとか、譲(ゆず)るとか。
そうなんです。 ただ交換するだけじゃなくて、ちゃんと大切に、お互いに大切にできる人に交換するっていう…でしょう?…そういう方法について考えられるのが、コウ イーフォンさんらしいテーマだと思いました。
そう言われて、うれしいです。 再利用の機会を得て、そして新しい命を与えるという考え。
とっても大切ですね。 今よく「サステナブル」とか聞きますね。
はい。
そういうことですよね。
コウさん、その、大学院で研究することを教えてもらって、それにちょっと関係するかもしれないんですが、コウさんが日本に来る前は何をしていたのかなっていう。
2024年の4月に来ました。
まだ1年だね。
はい。 でもこの前も何度も日本に旅行に行ってきましたから、日本人もよく話しますし。
ああ、そうだけど、なんかもっと長い時間一緒にいた感じがする。
でしょう、私、半分日本人の血が体の中に。
そう。 で、そのコウさんが1年前に日本に留学したということですけど、日本に来る前は何をしてたんですか?
まずは学業を終わります。大学4年。
はい。
2023年6月、卒業したら、日本語能力試験N1、合格するために勉強しました。
大学ではどんな勉強してたんですか?
総合デザインです。
総合デザインっていうのはどんな勉強ですか?
総合デザインという学科は3つポリシーがあります。 1つ目は、ビジュアルコミュニケーションです。 2つ目は、プロダクトデザイン。 3つ目は、空間デザイン。
それで総合ってこと?
総合、そうなんです。 1つのテーマを目指して、そして3つの領域のことを作ります。 日本語学校のビジュアルのポスターとかロゴとか。あとプロダクトはグッズとか作る。 空間は建物のインテリアとか、ブランドのイメージをみんな伝えたい。
へえ、そうなんですか。 じゃ、そういう大学で総合デザイン勉強して、卒業して、JLPT、日本語能力試験N1に合格するための勉強をしてたんですね。
はい。
ということは、その時に日本へ留学しようと思ってたんですか?
日本に留学しようと思う時は、大学4年生の時。
じゃ、もう大学にいる時から留学しようと思ってたんですね。
はい。変わらない生活が嫌いだから、新しいことを体験してみたいと思って、 そして、ずっと日本の学生生活に憧れていますから、留学しようと思っていました。
そうなんですか。それで来てくれて、会えたんですね、コウさんに。
そうです。ここで、さいとう先生と会えて。
シェイシェイ。
シェイシェイ。 ずっと前に日本のアニメが大好きで、そして家族もよく日本に旅行に行ってきましたから、だから日本に決めました。
へえ、何回ぐらい日本に来たことがあったんですか?
けっこう多いですね、たぶん。
もうすぐ10回かな。
じゃ、旅行でよく来てたんだ。
はい。
どんなところに行ったんですか?
いい質問ですね。
やった、いい質問。
地図を出します、地図。
東京は? もちろんって感じ? あ、すごい。行ったところ?
行ったところは、はい。読みます。 鹿児島(かごしま)、熊本(くまもと)、あと、北海道。東京はいちばんよく来てる。 最近も金沢(かなざわ)に行ってきました。
あ、そうですよね。お土産(みやげ)ありがとうございました。
いやいやいや。
紅茶をいただきました、私。
いやいやいや。
美味しかった、すごい美味しかった。
よかったです。 まあ、だいたい以上。
へえ、あ、そうですか。
でも東京は一番よく来ています。
じゃ、北海道と九州と行ってるんだ。
そうなんです。
間、間行かないとね、大阪とか。
あ、大阪行ってきました。
ごめんね、忘れた。
忘れたら大阪の人、怒るよ。
ごめんなさい。
何忘れてんねんって。
あかん、あかん。
あかんあかんって。
あかん、ほんまに。 じゃ、今度、香川県(かがわけん)もぜひ行ってみてください。
あ、京都(きょうと)、京都も行ってきました。
あ、京都。
京都。
近いもんね、大阪と京都。
そうなんです。
合わせて。
香川県も行きたい。
ぜひ。
美味しいうどん食べたい。
あ、もうよく知ってますね。そうですか。 そうなんだ。 じゃ、それで日本留学を決めたんですね。
そうなんです。
やっぱり東京が良かったんですか?
やっぱり私はデザイン系の人だから、東京はいちばん展示会が多い場所。 そうですね。 いろんな情報をもらえます。 だから東京に決めました。
確かに。
あと、仕事の機会も多いし。でもやはりいちばんは東京の情報をもらいやすい。
直接いろんなものを見たり聞いたりできる場所ですからね。
そうなんです。
そうですか。 いろいろありがとうございます、コウさん、教えてもらって。
じゃ、コウさん、この番組の前半でゲストの人に毎回聞いている質問があって、 コウさんがリスナーの人にオススメしたい音楽を一つ教えて欲しいんですが、お願いできますか?
はい、もちろんです。 紹介したい音楽は、藤井 風(ふじい かぜ)さんの『まつり』です。
いい曲。私も大好きです、この歌。
本当ですか?
うん。
藤井 風さんは本当に神(かみ)です。
神!
神。
確かに、もう神に見えるもんね。 なぜこの曲を選んだんですか?
私最初もう、迷っていましたね。いっぱい音楽を、選択肢が多すぎて。
コウさん、J-POPも詳しいから。
そうなんです。 特にどうしてこれにしたんですか?
みなさんに紹介しようと思っているのは、この曲のメロディがとてもリラックス。 みなさん、聴いてほしいです。リラックスする。
そうですね。藤井 風さんの曲、歌って、けっこうリラックスできる曲もたくさんあるじゃないですか。
そうです。いっぱいあります。しかも歌詞の意味がちょっと人生観のことを言いますし、 でもとても楽な言い方?わからないけど、重くないと思って。 素晴らしい人生観と思います。 普段はあまり考えていないことを簡単な言葉で歌います。
あ、そうだね。言われてそう思いました、今。
そう。本当に。
いい説明してくれた。言葉にすると、そういうことだね。
私、今、歌詞を探しています。
『まつり』の歌詞ね。
そうなんです。「誰に勝ちたいわけ なかなか気づけんよね。 何もかも既(すで)に持ってるのに」 私、聞くと、人間というものは、ずっと一つの目標を目指して、 そして達成したら、自分はこれからどうするかな、わからないでしょう。 自分自身ももう一回戻って、いったい私欲しいものは何だろうかな、 それはいちばん大切。 一番つらい時もこの曲を聞いて、気持ちも楽になります。
藤井 風さんはもちろんすごい人だと思うけど、 この歌を聞いて、そのように感じることができたコウさんもすごいと思いました。
褒めていただき、ありがとうございます。
そんなそんな、褒めるなんて。そう感じました。
ぜひ皆さん、聞いてください。
ありがとうございます。 みなさんも藤井 風さんの『まつり』聞いてみてください。
聞いてみてください。
はい。で、この曲が聞けるリンクを、この番組の説明のところに付けておきますから、 皆さん、ぜひそこから聞いてみてください。
コウさん、インスタグラムのアカウントもありますよね。
あります。
ストーリーズで、いつもコウさん、おもしろいストーリーズを載(の)せてくれてるから、 ぜひ皆さんも見てみてください。
はい。
作り方がすごくおもしろいね、コウさんのストーリーズ。
何の作り方? あ、作り方?
写真とかね。 たぶん、日本人だとあんまりこういう写真撮らないだろうなっていう。
視点が違いますね。
そうそう、視点がね、気づくところが違うんだなとか。
みんなの日常は私の…
非日常?
そう、非日常です。
そう、だからね、それがすごくおもしろくて、見せてもらった時に。 コウさんのね、インスタグラムのアカウントも説明のところにありますので、 ぜひ皆さん見てみて、フォローなんかしてみてください。
どうぞ。
どうぞ、やった。 この『日本語さいちゃんねる』のインスタグラムのアカウントもありますので、説明のところから見てみてください。 あと、今コウさんと私が話した日本語を文字にして『note』というウェブサイトに書いているので、 日本語を勉強してる人はそちらも見てみてください。 コウさんもぜひ見てみてください。
はい。 かしこまりました。
じゃ、コウさん、ありがとうございます。前半ありがとうございました。
はい、ごめんなさい。
うん、なんで?
私の言葉は大丈夫ですか?
大丈夫です。全部わかります。
はい、ごめんなさい。
いいです。気持ちがね、伝わると、それがいちばん大切だからね。
優しいですね。
この番組はそういう目的です。
はい、ありがとうございます。
で、後半のほうでは、コウさんが日本に留学してみて、どんな発見があったのかなとか、 あと、日本語を勉強してて、おもしろいとか、なんか難しいとか、そういう気がついたこととか、 あと、ちょっと将来のことにも質問していきたいなと思っています。 じゃ、前半、いろんなことを教えてくれてありがとうございました。
はい。
はい、じゃ、皆さんも体に気をつけて過ごしてください。 皆さんに、うれしい・たのしいことがたくさんありますように、願っています。 ありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
はい、さようなら。
さようなら。
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