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赤道儀追尾による天の川パノラマ撮影【撮影編】

以前の記事で、天の川のパノラマ撮影方法について紹介しました。

ただし、これらの記事で紹介しているのは
三脚固定によるパノラマ撮影です。


固定撮影の限界

固定撮影の場合、星は動いてしまうため、

  • シャッター速度は15〜30秒程度が限界
    →ノイズが増えやすい
     →淡い天の川が出にくい

といった制約があります。


赤道儀を使うメリットと難しさ

スカイメモS などの赤道儀を使えば、

  • 星を追尾できる
    →数分単位の長時間露光が可能
     →ノイズを抑えて高品質な天の川が撮れる

という大きなメリットがあります。

ただし問題もあります。

👉 追尾によってカメラの向きが変わるため、そのままではパノラマ合成が難しい

ここが最大のポイントです。


必要な機材

今回の方法で必要な機材は以下の通りです。

  • 赤道儀

  • 赤道儀用の微動雲台

  • 自由雲台 ×2

  • 広角で明るいレンズ

赤道儀と微動雲台は、通常の星景撮影と同じ構成でOKです。


■ 第一自由雲台が重要

赤道儀に直接取り付ける第一自由雲台は、

👉 天面が回転できるタイプ(パノラマ回転機構付き)

をおすすめします。

私が現在使っている雲台(PR)



セッティング手順

① 極軸合わせ

まずは通常通り、極軸合わせを行います。


② 第一自由雲台を水平にする

第一自由雲台の水準器を見ながら、水平を出します。

天面に水準器があると合わせやすい

③ 第二自由雲台を設置

第一自由雲台の上に、もう一つ自由雲台を載せます。

第二雲台は自分の好みのものを

④ カメラをセット

第二自由雲台にカメラを取り付けます。


撮影の流れ

ここからが本題です。


⑤ まずは地上部分のパノラマを撮影

最初に「地上部分」を固定状態で撮影します。

参考:新星景写真の考え方
http://nijikarasu.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/post-9101.html

このときは赤道儀を動かさず、

  • 第一雲台の回転
    または

  • 第二雲台のパノラマ軸

を使って横に振って撮影します。

このようにして地上のパノラマ素材を取得します。

右下のコマから左上のコマの方向に撮影

⑥ 天の川部分を赤道儀で追尾しながら撮影

ここからが今回のポイントです。

赤道儀の電源を入れて追尾を開始し、
天の川のパノラマを撮影していきます。


重要:カメラの傾き調整

赤道儀で追尾すると、時間とともに構図が回転していきます。

そのまま撮ると、

👉 地面がどんどん斜めになる
👉 パノラマ合成が破綻しやすい

という問題が出ます。


■ 解決方法:あらかじめ逆方向に傾ける

そこで、

👉 撮影開始時点で、あらかじめカメラを傾けておきます


■ 傾きの計算方法

例として、

  • 1コマ:3分露光

  • 枚数:20枚

の場合、

👉 総撮影時間:60分


星の動きは、

👉 1時間で約15°

なので、

👉 60分 → 15°回転


その半分、

👉 7.5°分だけ逆方向に傾ける

ことで、

👉 撮影の中心付近で水平になるように調整できます。


右が下がるように回転

※この例では約10°傾けています


実際の撮影

この状態から、

  • 地上と同じように横方向へ振りながら

  • 赤道儀で追尾しつつ

天の川を撮影していきます。

こちらも右下から撮影

まとめ

この方法を使うことで、

  • 長時間露光による高品質な天の川

  • パノラマ合成可能な素材

を両立することができます。

ポイントは以下の3つです。

  • 地上と星空を分けて撮影する

  • 回転を見越してカメラを傾ける

  • パノラマ回転軸を正しく使う


次回予告

今回の方法で撮影した素材を使い、

👉 赤道儀パノラマの合成方法

について解説します。

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