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イタリア・ミラノで半年間、髪を切れなかった私が、熊本のベトナム人理容師逮捕事件に思うこと―行政書士が体験談と共に語る、日本の在留資格制度の”静かな落とし穴”

北海道ニセコ町で外国人のビザ申請支援を専門に行っている、ニセコビザ申請サポートセンター 行政書士の明山です。

■プロローグ:ある一件の逮捕ニュースから

先日、ひとつのニュースが私の目に留まりました。

「『髪切りませんか』SNSで客募集…ベトナム国籍の男を逮捕 無資格で理容師の活動か」――熊本県八代市で、27歳のベトナム国籍の男性が、入管難民法違反の疑いで逮捕されたという報道です(KAB熊本朝日放送)。

報道によれば、男性は農業分野の特定技能の在留資格を持って日本に滞在していました。にもかかわらず、2025年12月頃、当時住んでいた八代市内のアパートで理容師として働き、報酬を受け取っていたとされています。集客手段はSNSへの投稿。「髪切りませんか」とベトナム語で書き込み、サイバーパトロール中の警察に発見されました。自宅からはハサミやバリカンなど60点以上が押収されており、入管難民法違反だけでなく、理容師法違反の疑いも視野に捜査が進められています。

このニュースを最初に目にしたとき、行政書士としての視点と同時に、もうひとつ、私の中で蘇った記憶がありました。それは、今から25年以上前、私自身が26歳でイタリア・ミラノに駐在していた頃の、ある「個人的でとても切実な悩み」の記憶です。

少し、私の話をさせてください。

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■第1章:26歳の私が、ミラノで半年間、髪を切れなかった話

今から25年以上前、26歳だった私は、会社の辞令を受けて、イタリア・ミラノに駐在することになりました。駐在が決まってからビザが取れて出発するまで、わずか2か月ほど。その短期間、後任者への引き継業務などバタバタで、私は語学を本格的に身につける余裕など、まったくありませんでした。

正直に告白すると、出発時の私のイタリア語力は、1から10まで数えるのもおぼつかないレベル。「Buongiorno(こんにちは)」「Grazie(ありがとう)」が、なんとか口から出せる程度でした。

5月の連休明け、初夏のミラノに降り立った私を待っていたのは、青空と石畳と、そして――言葉の壁です。

仕事は、現地スタッフとなんとか英語と身振り手振りで乗り切る日々。けれど、本当に困ったのは仕事よりも、生活のほうでした。中でも、深刻な悩みが「髪を切る」ことだったのです。

26歳の私は、今よりも髪の毛がふさふさで、毛量も多く、伸びるスピードも早かった。日に日に髪は伸びていく。けれど、私のイタリア語力は、まったく伸びていかない。

床屋さんに行こうにも、踏み出せませんでした。なぜなら、髪を切ってもらうには、「どんな風に切ってほしいか」を言葉で伝えなければならないからです。「短めに」「サイドはこのくらい」「前髪は眉にかかるくらいで」――こうした細かい指示を、当時のイタリア語力でできるはずがない。失敗したくない。けれど、伝えられない。

結果、1か月、2か月、3か月と、私は床屋さんを避け続けました。

ようやく初めてミラノで床屋さんに入れたのは、駐在開始から半年以上が経ち、季節が秋を通り越し、冬の足音が聞こえ始めた頃でした。その頃の私は汚く髪が散らかっており、当時の写真を今見返すと、自分でも苦笑してしまうほど。いわゆる「オタクのような」風貌で、決して見栄えの良いものではありません。

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■第2章:あの経験が教えてくれた「外国で生きる」ということ

笑い話のように聞こえるかもしれませんが、当時の私にとっては、本当に切実な問題でした。

髪を切るというのは、本来、生活のごく一部、ささやかな行為です。けれども、言葉が通じない国で暮らすとき、その「ささやかな行為」こそが、想像を超えるハードルになります。

仕事ならまだいい。職場の同僚や、英語が通じる相手と、業務という共通の目的を持って向き合えるから。けれど、床屋・美容院・病院・銀行・役所・スーパーのレジ――こうした「日常」の現場では、こちらの言いたいことを正確に伝えなければ、思わぬ失敗につながります。

そして髪型は、毎日鏡で見るもの。仕事相手にも会う。失敗したからといって、すぐにやり直せるものではない。だからこそ、慎重になり、躊躇し、結果として「行かない」という消極的な選択に流れていく。

私の場合は、半年間の”長髪修行”の末、覚悟を決めて飛び込んだ床屋さんで、なんとか「un po'」とだけ伝え、あとは床屋さんに任せました。出来上がりは、まあ、悪くなかった。けれど、それは私にとって、半年間の重圧から解放された瞬間でもありました。

この経験を、今、行政書士として在日外国人の方々と接する中で、何度も思い出します。日本で暮らす外国人の方々もまた、同じような「日常の小さな困難」を、毎日、無数に抱えながら生活しているのではないかと。

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■第3章:だからこそ、母国語で髪を切ってくれる人は「ありがたい」

今回逮捕されたベトナム国籍の男性は、確かに、法律に違反していました。これは事実として、しっかりと認識しなければなりません。

けれど、その背景にある「需要」については、私たちはもう少し丁寧に考えてもいいと思っています。

彼がSNSにベトナム語で「髪切りませんか」と投稿したとき、それに反応した同胞のベトナム人たちは、きっと喜んだはずです。

・日本語が分からなくても、安心して通える
・どんな髪型にしたいかを、母国語で細かく伝えられる
・自分の国の人の好む髪型を、よく理解してくれている
・しかも、価格も日本の理容店より安い

これらは、日本で暮らす外国人にとって、紛れもなく「快適に過ごせるポイント」になります。私が26歳のミラノで、もし日本語の話せる床屋さんを見つけていたら、どれほど救われたかしれません。

つまり、今回の事件の背景には、

・日本に暮らす外国人が、母国語で安心して受けたいサービスへの「強いニーズ」
・しかし、それを合法的に提供する仕組みが、日本側に「ない」というギャップ

この、構造的な不均衡があるのです。

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■第4章:そもそも「特定技能」とは何か――誤解されがちな制度の本質

ここから、行政書士としての解説モードに戻りましょう。

特定技能制度は、2019年4月に施行された、比較的新しい在留資格制度です。日本国内の人手不足が深刻な特定の産業分野において、一定の技能と日本語能力を持つ外国人材を即戦力として受け入れることを目的としています。

現在、特定技能の対象分野は、介護、ビルクリーニング、素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業など、限定された産業分野に絞られています。

ここで、極めて重要なポイントがあります。

特定技能の在留資格は、「分野を特定して」認められたものです。

つまり、「特定技能(農業)」を持つ方は農業分野で働くことができるのであって、たとえ同じ特定技能であっても、宿泊業や外食業に勝手に転職することはできません。ましてや、特定技能の対象分野ですらない理美容業務に従事するというのは、二重三重の意味で「制度の枠の外」に出てしまう行為です。

今回逮捕された男性は、農業分野の特定技能で日本に滞在していました。それで理容師として働き、報酬を得ていた――この時点で、明確な資格外活動に該当します。

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■第5章:資格外活動とは何か――入管難民法第19条の意味

入管難民法第19条は、各在留資格に応じた活動の範囲を定めています。原則として、就労系の在留資格を持つ外国人は、その資格で認められた範囲内の活動しか行うことができません。

それ以外の収入を伴う事業を運営し、または報酬を受ける活動を行いたい場合は、あらかじめ「資格外活動許可」を取得する必要があります。これは留学生のアルバイトや、家族滞在の方のパート就労などをイメージしていただくとわかりやすいかと思います。

ただし、ここにも厳格な制限があります。

・原則として、週28時間以内
・風俗営業等への従事は不可
・本来の在留活動を阻害しない範囲

そして決定的に重要なのは、特定技能を含む就労系在留資格の場合、原則として資格外活動許可は認められません。 就労系のビザはそもそも「働くため」のビザですから、本来の活動を超える就労は想定されていないのです。

つまり、特定技能(農業)の男性が、農業以外の業務――しかも対象分野ですらない理容業務――を行うことは、初めから合法的な手段が存在しない、ということになります。

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■第6章:衝撃の事実――「理美容師として働けるビザ」は存在しない

ここから、本記事の核心に入ります。

これは、私が日々、ご相談者様にお伝えしている中でも、特に驚かれるポイントです。

日本の現行制度上、外国人が「理容師」または「美容師」として就労することを認める就労系の在留資格は、存在しません。

「え、本当ですか?」とよく聞き返されます。本当です。

ひとつずつ、確認していきましょう。

【技能ビザ】
「技能」というと、何だか理美容のような”手に職”系の業務に当てはまりそうな名前ですが、実際の対象は限定的です。具体的には、中華料理・フランス料理・タイ料理などの外国料理の調理、外国に特有の建築・土木技術、外国に特有の製品の製造・修理、宝石・貴金属または毛皮の加工、動物の調教、石油・地熱等の掘削、航空機操縦、スポーツの指導、ソムリエ業務など、ごく限られた職種に限られます。理美容は含まれていません。

【特定技能】
16分野に限定されており、理美容業務は対象外。これは前述のとおりです。

【技能実習】
途上国への技能移転を目的とした制度で、対象職種は厚生労働省告示で定められています。理美容は、現時点で対象職種に指定されていません。

【技術・人文知識・国際業務(技人国)】
理系の技術的業務、文系の専門知識を活かす業務、または外国文化に基盤を有する業務が対象。実務としての理美容業務は、いずれの類型にも該当しません。

【企業内転勤、経営・管理、高度専門職など】
それぞれ要件が厳しく、また業務内容も限定的で、理美容師としての就労を直接的にカバーするものではありません。

このように、ありとあらゆる就労系在留資格を見渡しても、外国人を「理容師」「美容師」として雇用できるカテゴリーが、一つも存在しないのです。

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■第7章:「日本の国家資格を取れば、ビザがもらえる」という大誤解

理美容業界の方や、留学生の方からよくいただくご質問があります。

「日本の専門学校に行って、理容師・美容師の国家試験に合格すれば、その後ビザはもらえるんですよね?」

残念ながら、答えはNoです。

国家資格の取得と、在留資格の付与は、まったく別のものです。確かに、日本の理容師・美容師として正規に就労するためには、日本の国家資格が必要です。しかし、それは「資格があれば就労できる職業」という意味ではなく、「その職業に就くために必要な前提条件」にすぎません。

そして、その「就労」を可能にする在留資格の枠が、外国人には用意されていないというのが、現状なのです。

つまり、

・日本の国家資格 → 持っている
・しかし、その業務に従事できる在留資格 → 存在しない

という、非常にもどかしい構造が生まれてしまっています。

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■第8章:では、どんな立場なら理美容師として働けるのか

希望もあります。

理美容師として日本で合法的に働ける外国人の方は、いわゆる「身分系」の在留資格をお持ちの方です。もちろん、日本の国家資格を保有しているということが大前提ですが、具体的には次のとおりです。

【永住者】
活動制限が一切なく、理美容師を含むあらゆる業務に従事できます。日本社会の一員として、長期的・安定的に生活していくことが想定されている資格です。

【日本人の配偶者等】
日本人と婚姻関係にある方、あるいは日本人の実子・特別養子。活動制限はありません。

【永住者の配偶者等】
永住者と婚姻関係にある方、あるいは永住者の子(日本生まれ・継続在留の場合)。活動制限はありません。

【定住者】
日系人、難民認定された方、その他法務大臣が特別な理由を考慮して個別に在留を認めた方など。活動制限はありません。

【家族滞在】
日本で就労系・留学系の在留資格を持って暮らす方の扶養家族。資格外活動許可を取得することで、原則として週28時間以内の範囲で就労が可能です(風俗営業等を除く)。理美容師としても、許可の範囲内であれば従事できます。

【留学】
家族滞在と同様、資格外活動許可を取得することで、週28時間以内(長期休暇中は週40時間)の就労が可能です。

ここで、雇用主の皆様に強調したいのは、就労を可能にしているのは「身分系の在留資格そのもの」または「資格外活動許可」であって、本人の「やる気」や「資格」ではない、ということです。

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■第9章:不法就労助長罪――雇用主が背負うリスク

今回の事件は、一人の外国人男性の逮捕として報じられていますが、実は雇用主側のリスクも、決して小さくありません。

入管難民法第73条の2が定める「不法就労助長罪」は、

・不法就労と知りながら、外国人を雇用した
・あるいは過失により、不法就労であることを知らずに雇用した

いずれの場合にも適用される可能性があります。罰則は、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはその併科。過失でも処罰され得るという点は、何度強調してもしすぎることはありません。

私の実務経験の中でも、「在留カードは見ました。だから大丈夫だと思っていました」というご相談を、数えきれないほど受けてきました。しかし、在留カードを見るだけでは、確認としては不十分です。

少なくとも、以下の点を確認する必要があります。

  1. 在留カードは本物か(偽造の可能性も近年増加しています)

  2. 在留資格は何か

  3. その在留資格で、自社の業務に従事することは認められるか

  4. 在留期限は切れていないか

  5. 裏面の資格外活動許可の有無と内容

  6. 必要に応じて、就労資格証明書の提示を求める

特に5番目の「資格外活動許可」は、家族滞在や留学の方を採用する際に決定的に重要です。許可がない方を働かせれば、原則として不法就労になります。

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■第10章:理美容業界が直面する”構造的なミスマッチ”

ここからは、業界としての視点も少し交えてお話しします。

日本の理美容業界では、慢性的な人手不足が叫ばれて久しい状況です。一方で、海外、特にアジア圏では、日本の高い理美容技術への憧れも根強く、「日本で美容師として働きたい」「日本の技術を学びたい」という若い人材は決して少なくありません。

さらにもう一つ、見落とされがちな「需要」があります。それが、第3章で触れた、日本で暮らす外国人自身が、母国語で安心して通える理美容師を求めているという需要です。

私のミラノでの体験に重ねて言えば、これは決して些細な話ではありません。言葉の通じない国で髪を切るという行為は、私たちが想像する以上に、人を委縮させ、選択肢を狭め、生活の質を下げてしまいます。母国語で気軽に通える理美容師の存在は、在日外国人にとって、日々の暮らしを支える「小さな安心」そのものなのです。

しかし、第6章でご説明したとおり、彼らを日本で「理美容師」として正式に雇用するためのビザは、現状存在しません。

このギャップが、結果として「とりあえずSNSで集客」「とりあえず友人の店で働く」といったグレーな働き方を生む土壌となっているのも、悲しい現実です。

業界全体としては、新しい在留資格カテゴリーの創設(例えば、特定技能の対象分野への追加など)を求める声もありますが、現時点でそれが実現する見込みは立っていません。

ですから、今この瞬間にできることは、

・本人:身分系資格への変更を真摯に目指す、あるいは別の合法的な道を模索する
・雇用主:採用前に必ず専門家へ相談し、合法的な雇用関係のみを成立させる

この二点に尽きます。
絶対に避けていただきたいのは、「とりあえず副業でやってみる」「友人に頼まれたから報酬をもらって切ってあげた」といった行動です。今回の事件のように、人生を大きく変えるリスクと隣り合わせです。

私は26歳のミラノで、半年間髪を切れずに苦しみましたが、それはあくまで「不便」の範囲の話でした。今回の事件で逮捕された彼が直面しているのは「不便」ではなく、「強制送還」や「前科」という、人生そのものに関わる重大な結果です。どうか、その重みを忘れないでください。

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■第11章:企業の経営者・人事担当者の方へ――今日からできる3つのアクション

最後に、外国人を雇用する側、または雇用を検討している側の皆様に向けて、今日からできる具体的なアクションを3つご提案します。

【アクション1:採用フローへの「在留資格確認」の正式組み込み】
口頭での確認や、簡単な目視に留まらず、

・在留カード原本の確認&コピー保存
・在留資格、在留期限、資格外活動許可の記録
・業務内容と在留資格の整合性のチェック

このプロセスを、採用フローの中に明文化してください。

【アクション2:定期的な在留期限管理】
更新を忘れたまま在留期限が切れていた、というケースも残念ながら少なくありません。社内で外国人従業員の在留期限を一元管理し、3か月前にはアラートが出る仕組みを作りましょう。

【アクション3:迷ったら専門家へ】
特に新しい在留資格、新しい職種、新しい業務範囲に外国人材を配置する際は、「これは大丈夫か?」を必ず行政書士などの専門家に確認してください。事後対応より、事前確認のほうが、コストも時間もはるかに少なくて済みます。

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■終章:制度を知ることが、自分と人を守る最善の方法

今回の熊本の事件は、表面的には「不法就労を行った外国人が逮捕された」というシンプルな事件です。しかし一歩踏み込んでみると、

・日本の在留資格制度の構造的な隙間
・理美容業界の人手不足という背景
・在日外国人の「母国語で安心して通いたい」という切実な日常ニーズ
・SNSという、誰でも「事業者」になれてしまう時代性
・本人だけでなく、雇用主側にも及ぶリスク

といった、現代日本ならではの複雑な問題が浮かび上がってきます。

私自身、26歳のミラノで半年間髪を切れなかったあの経験があるからこそ、言葉の通じない国で暮らす人の「ささやかだけれども切実な不便」が、肌感覚として理解できます。だからこそ、今回逮捕された方の背景にある「需要」――同胞に喜ばれていた、感謝されていた、必要とされていた――という事実も、否定するつもりはありません。

しかし、需要があるからといって、法律を超えていいわけではない。これもまた、揺るがない事実です。

そして、もう一度繰り返しますが、

外国人が日本で「理容師・美容師」として働くためのビザ(在留資格)は、存在しません。

技能ビザ、特定技能、技能実習、技人国――どれを取っても、髪を切る・美容行為を行う業務に従事することは認められません。たとえ日本国内の国家資格を持っていてもです。働けるのは、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者、または家族滞在・留学で資格外活動許可を得た方など、限られたケースだけです。

この事実を、ぜひ多くの方に知っていただきたいと思います。知ることが、自分自身を守り、大切な仲間を守り、そして気づかぬうちに加害者になってしまうことを防ぐ、最も確かな方法だからです。

私のミラノ駐在から25年以上が経ち、今では日本で暮らす外国人の方々を支える仕事に就いている――そんな自分が、あの時の長髪の26歳に何か伝えられるとしたら、それはきっと、「言葉が通じない国で暮らすって、本当に大変だよね。でもね、その不便さの先に、自分なりの居場所をつくっていく方法は必ずある」というメッセージかもしれません。

そしてそれは、今、日本で暮らす外国人の方々にも、そして彼らを雇用する経営者・人事担当者の皆様にも、同じように伝えたい言葉です。

複雑な制度を、できるだけわかりやすく。
誰もが安心して、日本で生活し、働ける社会へ。
私たち行政書士は、その入り口で、いつでもお待ちしています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

▼参考記事
https://news.yahoo.co.jp/articles/663e7e0cb5b3c0feadd0e5cc0006a2ce6ec3e6a6

▼ ご相談・お問い合わせ  ニセコビザ申請サポートセンター・行政書士あけやま事務所 申請取次行政書士 明山 崇
お問い合わせ | ニセコビザ申請サポートセンター


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