道路使用許可の申請手続きを徹底解説|必要書類・審査期間・注意点元広島県警察官・行政書士が、審査を通すための書類作成ポイントをお伝えします。
この記事を書いた人
西岡 祐也(にしおか ゆうや)
広島市中区大手町を拠点とする行政書士。元警察官として10年以上勤務した経歴を持ち、法令遵守と正確な書類作成を強みとする。現在は、足場設置に必要な道路使用許可や建設業許可など、許認可手続きの専門家として、地域ビジネスの立ち上げを支援している。
はじめに
前回の記事(入門編)では、道路使用許可が必要なケースと申請先についてお伝えしました。
今回は「実際にどんな書類を用意して、どこにどう出すのか」という手続きの具体的な流れを解説します。
道路使用許可の申請書類は、他の許可申請と比べると比較的シンプルです。ただし、図面の書き方や申請内容の記載方法に慣れていないと、差し戻しになることもあります。申請を受け付ける警察署の担当者が何を確認するのかを知ることが、スムーズな許可取得への近道です。
申請の流れ(4ステップ)
STEP 1 使用内容・場所・期間の整理
↓
STEP 2 申請書類の作成・収集
↓
STEP 3 所轄警察署の交通課へ申請書の提出
↓
STEP 4 審査・許可証の受領STEP 1 使用内容・場所・期間の整理
申請前に、次の情報を明確に整理しておきます。
使用目的:工事・撮影・イベントなど
使用場所:道路名・区間・面積(平方メートル)
使用期間:開始日・終了日・時間帯
使用方法:車線規制の有無・歩行者通行への影響
安全対策:交通誘導員の配置・保安灯・カラーコーンの設置計画
これらが不明確なまま申請書を作成すると、必ず差し戻しになります。施工業者や撮影スタッフと事前に詳細を詰めてから申請に入ることが重要です。
STEP 2 申請書類の作成・収集
申請書類一式を作成します(詳細は次項参照)。特に道路使用の場所を示した図面の作成が最重要ポイントです。
STEP 3 所轄警察署の交通課へ提出
使用場所を管轄する警察署の交通課(交通規制係)に、申請書類一式を持参または郵送で提出します。広島市内の主な管轄警察署は次のとおりです。
広島中央警察署:中区・東区の一部
広島東警察署:東区・安芸区
広島南警察署:南区・西区の一部
広島西警察署:西区・佐伯区
その他:市内各警察署
使用場所の住所が複数の警察署の管轄にまたがる場合は、それぞれへの申請が必要です。
STEP 4 審査・許可証の受領
提出後、担当者による書類確認と現地確認(場合によって)が行われます。問題がなければ許可証が交付されます。
必要書類チェックリスト
全ケース共通
道路使用許可申請書(所定様式)
道路使用の場所を示した図面(位置図・現場見取り図)
申請手数料(収入証紙または納付書)
工事・作業の場合に追加で必要なもの
工事(作業)計画書または施工計画書
交通規制図(車線規制・歩行者誘導の方法を示した図)
安全対策書(交通誘導員の配置・保安灯の設置計画等)
工事工程表
ロケ・撮影の場合に追加で必要なもの
撮影計画書(撮影の内容・出演者・スタッフ数・使用機材)
周辺住民・関係者への告知方法の説明
交通誘導員の配置計画
イベント・集会の場合に追加で必要なもの
実施計画書(内容・参加人数・プログラム等)
会場レイアウト図
警備・誘導計画書
主催者の連絡先・責任者情報
申請書の図面作成:ここが最大のポイント
道路使用許可申請で最も差し戻しが多いのが、図面の不備です。審査担当者が図面を見て「どこで・何を・どのように」使用するかを具体的にイメージできることが必要です。
位置図(案内図)
使用場所の周辺の地図で、使用箇所をわかりやすく示したものです。例えばGoogleマップの印刷に使用箇所を書き込んだものでも可とされる場合がありますが、縮尺・方位・道路名の記載は必須です。
現場見取り図(平面図)
使用する道路の範囲を具体的に示した図面です。次の内容を含めることが求められます。
道路の幅員(車道・歩道の幅)
使用する範囲(縦・横の寸法)
交通誘導員の配置場所
保安灯・カラーコーン・仮囲い等の設置位置
車線規制がある場合はその範囲と誘導方法
元警察官からのアドバイス
審査担当者が図面を見て最初に確認するのは「残りの車道幅が確保されているか」「歩行者が安全に通行できるか」という点です。特に交通量の多い道路や歩行者が多いエリアでは、安全対策の具体性が審査の鍵になります。
申請手数料
道路使用許可の申請手数料は、都道府県ごとに条例で定められています。
行為の種類広島県の手数料(目安)工事・作業(1号・2号)2,400円程度(1件・1期間)場所の占有(3号)2,400円程度イベント・撮影等(4号)2,400円程度
※手数料は改定されることがあります。申請前に必ず管轄警察署で確認してください。
審査期間の目安
使用内容審査期間の目安通常の工事・作業3〜5営業日程度大規模な交通規制を伴う工事1〜2週間程度イベント・ロケ撮影1〜2週間程度大規模イベント・マラソン等1ヶ月以上
書類に不備がある場合や、周辺への影響が大きいケースでは審査が長引きます。使用開始日の2週間前を目安に申請することを強くおすすめします。
(道路占用許可も行う時には2か月前から実施しましょう。)
許可証の取り扱い
許可証が交付されたら、使用期間中は許可証を現場に備え置く義務があります。警察官から提示を求められた場合はすぐに見せられる状態にしておいてください。
許可条件(安全対策・使用範囲・時間帯など)に違反した場合は、許可の取消や以後の申請に影響することがあります。
まとめ
申請書類は比較的シンプルだが、図面の精度が審査の鍵
使用場所の管轄警察署の交通課に申請する
審査期間は通常3〜5営業日、大規模なものは2週間〜1ヶ月以上
使用開始の2週間前を目安に申請する
許可証は現場での備え置きが義務
次回予告
次回は「道路使用許可でよくある失敗と、元警察官が教える申請が通るコツ」をお届けします。審査を通過するための実践的なポイントを解説します。
道路使用許可の申請は西岡行政書士事務所へ
元広島県警察官・行政書士 西岡祐也
広島市中区大手町4-6-22
📞 090-8068-8527 🔗 LINEでのお問い合わせはこちら
図面作成・申請書類の準備から警察署への提出代行まで、まるごとお任せいただけます。
