【歩き遍路24/30】:35日目 結願
35日目
メリークリスマス。
「先生」は別格を回るため朝四時に出発。一方、僕はお遍路交流サロンの開館を待つために八時までぐっすり眠る。
お遍路交流サロンでは、その名の通り、数人のお遍路さんと交流することができました。まだこんなに歩き遍路いたのか。生きとったんか、ワレ。
そして、そこで歩き遍路限定の賞状とピンバッジを頂く。地味に嬉しい。結局出発は十時半になった。最後の一ヵ所、八十八番札所・大窪寺へ向かうための、最後の困難が立ちはだかります。
行く手に待ち構えるのは「女体山」という名の険峰だ。超えてやりましたよ。女体山と聞いて筑波山をイメージしたあなたは茨城人に違いない。
だが、四国の女体山は甘くない。これがね、中々大変。噂どおり最後は「マジでこれ登れっつうのか?」って感じの岩。というより崖?事前に聞いていなかったら、どこかで道を間違えたのではないかと疑った事でしょう。冷静になってはいけない。なぜクリスマスにこんな冷たい岩に張り付いてるんだ。とかね。考えてはいけない。女体山を名乗るにはエロさが足りない。考えてはいけない。ただ無心に、岩を掴み、足を上げる。


そして、やがて。到達。大窪寺。そこで四十人のバスツアーお遍路さん達に遭遇。詣り終わった所、歩きで来たの?と尋ねられ、はいと答えると拍手喝采。「おめでとう!」と集団に囲まれ、様々な質問を受け、拍手され、握手され、予想外の感動のフィナーレを迎える。
TV版エヴァ最終回みたいになった。
おばちゃんに、「いやぁ、でもいい顔してるわね!写真撮ってもいいかしら?」と聞かれたので快く、いっすよ、と応え、気が付けば撮影タイム。束の間のアイドル気分。
八十八ヶ所終えたことだし、この先どうするかについて、うどんをすすりながら考える。今や三冊持ってるガイドブックの一つに、『お遍路は自分の足で四国に大きな曼陀羅を描いているんだ。再び一番まで歩いて戻り、完成する。そしてその先も遍路旅は続くのだ』
とか書いてあるし、中々面白い案なので採用し、もう25kmくらい歩き、初日に泊まった公園へ。途中で競艇選手と出会って話をした。帰ったら調べよう。
最初と最後が同じ公園というのも面白い。ついこないだにも思えるし大分前にも感じる。そして同じ僕がいる気もするし、まるで違う気もする。
相変わらず死兆星が見えそうな澄んだ空。
今日で終わりっちゃ終わりだし、明日お礼参りして終わりとも言えるし。いや、終わりなんてないんだよ、とか言ってしまっても良いようです。遍路は人生であり、人生は遍路だそうです。
知らんけど。
とにかくこれで晴れて八十八ヶ所、すべて打ち終えて結願です。けちがんと読むそうです。応援してくれた方、心配してくれた方、なんの興味もなかった方、皆様にかんしゃです。でももうちっとだけ続くんじゃ☆
(88番☆:35km)
