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パリ条約6条の2 周知商標の保護

 パリ条約6条の2では、周知商標の保護について規定されています。
 日本での対応する規定は、商標法4条1項10号、15号と、商標法15条、46条です。

パリ条約6条の2(1)では、本条の保護が与えられる商標が規定されています。
保護されるのは周知商標(その同盟国で広く認識と当局が認めるもの)です。周知商標は、同盟国国民等が有する商標であることまで認識される必要はありません。この周知商標は商品に付される商標ですが、同盟国が役務商標(サービスマーク)まで保護するのは自由です。
 パリ条約6条の2(1)の保護が与えられるのは、他の商標が周知商標の複製、模倣、翻訳である場合です。また、同一・類似の「商品」について、出願・登録・使用された他の商標についてのみ適用されます。同一・類似の「役務」についての保護は義務ではありません。

 周知商標と同一・類似の商標が誤って登録された場合、登録を無効にするための措置を設ける必要があります。また、登録を無効にするための措置を請求できる期間は、少なくとも登録日から5年です(パリ条約6条の2(2))。
 ただし、悪意による出願・登録がなされた場合には、例外的に、登録を無効にするための措置はいつでも請求できます(パリ条約6条の2(3))。この悪意とは、周知商標を知っており、使用によって混同を生じさせて利益を得ることができることを認識していることです。悪意による出願の例は、流行している言葉などの出願です。

・パリ条約6条の2 周知商標の保護

(1) 同盟国は,1の商標が,他の1の商標でこの条約の利益を受ける者の商標としてかつ同一若しくは類似の商品について使用されているものとしてその同盟国において広く認識されているとその権限のある当局が認めるものの複製である場合又は当該他の1の商標と混同を生じさせやすい模倣若しくは翻訳である場合には,その同盟国の法令が許すときは職権をもつて,又は利害関係人の請求により,当該1の商標の登録を拒絶し又は無効とし,及びその使用を禁止することを約束する。1の商標の要部が,そのような広く認識されている他の1の商標の複製である場合又は当該他の1の商標と混同を生じさせやすい模倣である場合も,同様とする。
(2) (1)に規定する商標の登録を無効とすることの請求については,登録の日から少なくとも5年の期間を認めなければならない。同盟国は,そのような商標の使用の禁止を請求することができる期間を定めることができる。
(3) 悪意で登録を受け又は使用された商標の登録を無効とし又は使用を禁止することの請求については,期間を定めないものとする。

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