TRIPS協定51条 税関当局による物品の解放の停止
TRIPS協定51条は、商標や著作権に関する規定です。
2022年現在では、税関における模倣品(申請品ではない)や海賊版の輸入差止等で意味があると思われます。
税関における差止等の対象は、不正商標商品、著作権侵害物品です。
なお、ヨーロッパ等のように、国境での物品移動に関するすべての管理を実質的に廃止している場合には、この規定は適用しなくても構いません。
・TRIPS協定51条 税関当局による物品の解放の停止
加盟国は,この節の規定に従い,不正商標商品又は著作権侵害物品(注1)が輸入されるおそれがあると疑うに足りる正当な理由を有する権利者が,これらの物品の自由な流通への解放を税関当局が停止するよう,行政上又は司法上の権限のある当局に対し書面により申立てを提出することができる手続(注2)を採用する。加盟国は,この節の要件を満たす場合には,知的所有権のその他の侵害を伴う物品に関してこのような申立てを可能とすることができる。加盟国は,自国の領域から輸出されようとしている侵害物品の税関当局による解放の停止についても同様の手続を定めることができる。
(注1)
この協定の適用上,
(a) 「不正商標商品」とは,ある商品について有効に登録されている商標と同一であり又はその基本的側面において当該商標と識別できない商標を許諾なしに付した,当該商品と同一の商品(包装を含む。)であって,輸入国の法令上,商標権者の権利を侵害するものをいう。
(b) 「著作権侵害物品」とは,ある国において,権利者又は権利者から正当に許諾を受けた者の承諾を得ないである物品から直接又は間接に作成された複製物であって,当該物品の複製物の作成が,輸入国において行われたとしたならば,当該輸入国の法令上,著作権又は関連する権利の侵害となったであろうものをいう。
(注2)
権利者によって若しくはその承諾を得て他の国の市場に提供された物品の輸入又は通過中の物品については,この手続を適用する義務は生じないと了解する。
●参考文献
・荒木好文(著)『図解TRIPS協定』(発明協会, 2001)
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