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パリ条約6条の4 商標の譲渡

 商標は自由譲渡できる場合と、譲渡制限がされている場合とがあります。譲渡制限のうちの一つが、本条で規定されている「商標の譲渡が,同盟国の法令により,その商標が属する企業又は営業の移転と同時に行われるときにのみ有効とされている場合」です。
 
 本条では、このような場合には、商標権と、その同盟国における事業とを一緒に移転する場合にのみ移転を認めることとしています。その同盟国における事業とされているのは、世界的に事業展開している場合には、他の国の事業移転までしなくても良い、ということです。

ただし、商標権の移転に伴って、出所混同や品質誤認が起きる場合(事実上公衆を誤らせる場合)には、商標の移転を認めないという処置も許されます(パリ条約6条の4(2))。

なお、我が国では、商標権の自由譲渡が認められています(商標法24条)。仮に自由譲渡された後に品質誤認が起こった場合には、無効審判で対応することになると思われます。

・パリ条約6条の4 商標の譲渡

(1) 商標の譲渡が,同盟国の法令により,その商標が属する企業又は営業の移転と同時に行われるときにのみ有効とされている場合において,商標の譲渡が有効と認められるためには,譲渡された商標を付した商品を当該同盟国において製造し又は販売する排他的権利とともに,企業又は営業の構成部分であつて当該同盟国に存在するものを譲受人に移転すれば足りる。
(2) (1)の規定は,譲受人による商標の使用が,当該商標を付した商品の原産地,性質,品位等について事実上公衆を誤らせるようなものである場合に,その商標の譲渡を有効と認める義務を同盟国に課するものではない。

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