咲かなかった朝顔の代わりに見えた娘の優しさ
娘が学校から持ち帰ってきた朝顔。
学校で芽が出た時から、とても嬉しそうにしていた。
「帰ったら植えたい!」
そう言って楽しみにしていたけれど、その日は土がなくて植え替えは翌日に。
次の日。
やっと鉢に植え替えて、一安心。
……と思っていた。
でも、その後朝顔はだんだん元気がなくなっていった。
実はその苗、
植える前に、小さい子に一回抜かれていた。
もしかしたら、その時に傷んでしまったのかもしれない。
娘はずっと楽しみにしていた。
きっと残念だったと思う。
大人でも「あぁ……」となる。
でも娘は、その子を責めなかった。
怒らなかった。
後で聞いてみた。
「なんで怒らなかったの?」
娘はあっさり答えた。
「だって、その子かわいいもん。」
朝顔は咲かなかった。
娘は少し残念そうだった。
でも、小さい子を責めることはなかった。
咲かなかった朝顔の代わりに、
娘の優しさを見た気がした。
