見出し画像

「毎日飽きないの?」と聞いたら、返ってきた子どもの一言

家でゲームばかりの毎日──その“何もしていないような時間”にこそ、意味がある

「ゲームばかりしていて、このままでいいんでしょうか?」
「何時間もYouTubeのショート動画を見ていて、何も進んでいないように感じるんです」
不登校の子どもをもつ親御さんから、よく聞く声です。

わたしも、そうでした。
うちの子が不登校になったとき、毎日ずっとゲームとYouTube漬けの生活。

正直、何度も思ったんです。
「ちょっとは掃除くらいしてよ」って。
そしてそれを、口に出したこともありました。



■ 毎日よく飽きないなと思った。それを、そのまま聞いてみた

ある日、ふと思ったんです。
「よくこんなに毎日飽きずにゲームできるな…」

それで、そのまま聞いてみたんです。

わたし:「毎日飽きないの?」
こども:「ゲームしてる時だけ、嫌なこと考えなくて済むから」

驚きました。
ただの“娯楽”じゃなくて、子どもにとっては“避難所”だった。



■ 心理学:「回避行動」には意味がある

臨床心理学では、「ゲームや動画への没頭」は単なる怠けではなく、
不安やストレスから自分を守るための“適応行動”であることがあります。
• 嫌なことを忘れられる
• 自分でコントロールできる世界にいられる
• 誰からも否定されずにいられる

ゲームは、子どもにとって「自分を取り戻せる空間」でもあるんです。



■ 行動経済学:禁止は反発を呼び、「一緒に考える」は納得を育てる

行動経済学の「リアクタンス理論」では、
人は自由を制限されると、その行動に逆に執着することが示されています。

つまり、ゲームを無理にやめさせると、
子どもはますますそれに依存したくなる。
でも、「どう付き合っていくかを一緒に考えよう」と言えば、
“主体的な選択”として向き合えるようになる。

我が家もそのときから、
• 時間ではなく“気持ち”を軸に相談する
• 一日の中で“楽しみの広げ方”を一緒に模索する

そんなふうに、ゲームとの付き合い方を話し合うようになりました。



■ 哲学:「何もしない時間」こそ、人が自分を取り戻すために必要

哲学者ハンナ・アーレントは、

「人間は“する”存在ではなく、まず“在る”存在である」
と述べています。

不登校の子どもが、家でただボーッとしている。
その姿は、大人から見れば「何もしていない」ように見えるかもしれない。

でもそこには、
「社会のペースから一度外れたことで、自分のペースを取り戻そうとしている姿」があります。

子どもたちは、自分の中の声に耳をすます時間を持っているのかもしれません。



■ ゲームだけ与えておけばいいわけじゃない。でも、奪えばいいってものでもない

親として、葛藤はある。
「このままで大丈夫かな」
「いつまでもこの生活が続いたら…」

でも、今のわたしはこう思います。
せっかく学校を休んでいるんだから、どうしたら“今を楽しめるか”を考えたい。
勉強や生活スキルも大切だけど、
それ以上に大事なのは、“自分の好き”と“安心できる空間”を広げていくこと。



■ まとめ:家での過ごし方に、正解はない。でも“寄り添う姿勢”は力になる
• ゲームや動画に逃げているのではなく、「守られている」
• 無理に引き剥がすより、一緒に考える関係を育てよう
• 「何もしてないように見える時間」にこそ、再出発の芽がある

子どもは、確実に育っている。
ただ、それが“見えにくい場所”で起きているだけなんです。

このnoteは、発達に凸凹のある子どもと、不登校を経験したわが子と共に歩む山崎香織が綴っています。
子育ての孤独に寄り添う、ひとつの灯りになりますように。
良かったら、私とつながって下さい。フォローお待ちしてます。

いいなと思ったら応援しよう!