ノダタケオさんに聞く、ネット配信事業の0から100まで (1)
毎月専門家のゲストをお招きして、旬なネタ、トレンドのお話を伺います。
今回からの対談は、ライブメディアクリエイターのノダタケオさんにお願いしている。「ライブメディアクリエイター」とは聞いたことがない職業だと思うが、それは当然で、ノダさんの造語である。
映像関連事業というのは、かつてはライブ(生中継)というのはテレビしか存在せず、それ以外はみんな収録・編集コンテンツ事業だった。それがネット配信という方法論が開発され、それが定着すると、それを事業として行うという、新しい映像事業者が出てきた。
その第一人者がノダタケオさんである。映像業界で彼のバックボーンを知る人はほとんどいない。突然現れて、そのまま先頭を走っているのである。
今回はそんなノダさんをお迎えして、インターネットのライブ配信業界とはどういう構造なのか、そうしたお話を伺っていきたい。
ノダ:わあ。小寺さん。お久しぶりです。いひひひ。
小寺:ご無沙汰してます(笑)。あれだ、こないだのAdobe MAX以来だ。
ノダ:そっか、あれ以来だ。いつでしたっけ。
小寺:2月。確か2月だった。
ノダ:そっか。
小寺:――で、今回はですね。UST時代から含めると、ネット中継ってもうそこそこ歴史が長くなってきましたんで、ここいらでちょっといきさつ的なものをまとめたいなと思いまして。そこで結構初期の頃からずっと配信事業をやってらっしゃるノダさんにお話を伺うのが、一番正当な歴史を語っていただけるんじゃないかなと。
ノダ:やばい(笑) ランチビュッフェに適した話になんのかなあ。
小寺:いやいや、大丈夫だと思いますけど(笑)
僕が最初にノダさんを知ったのは、やっぱり「UstToday」というストリーム番組ですね。あれって、いつぐらいから始めたんですか。
ノダ:あれ一番最初に始まったのが2010年の5月3日なんですよ。で、この前の月曜日が784回。
小寺:あ、まだやってるんですね。あれ。
ノダ:まだやってるんですよ!
小寺:観てないけど(笑)。
ノダ:だから今年で15周年なんですよ。
小寺:15年もやってるんだ。
ノダ:で、今はITジャーナリスト三上(洋)さん、ITジャーナリスト富永彩乃(Ayano*)さん。それからmacさんっていう、配信・カメラ担当の人がいるんですよ。最近だと、携帯電話研究家の山根康広さん、山根博士。それと、テクノエッジ編集長ACCN(あっくん。矢崎飛鳥さん)ががこぞって一緒に喋る会になっていて。
初期は、macさんが会議室のネットワーク周りの仕事、管理をしてるんですけども、そこの会議室を間借りしてずっとやってたんですよね。
小寺:ああー。そういう、場所ありきで始まったんですね。
ノダ:でも一番最初はノマドでしたね。第1回は、僕がもう何十年も前に働いてた会社の会議室でやったんですよ。あと、パンダスタジオとか、あと、原田(厳)さんのCROAK Studioとか、色々ノマドしていって。その後にmacさんが関わってる会議室をこっそり借りて、毎週やってたんですよね。
小寺:こっそり(笑)
ノダ:ただパンデミックになって以降は、演者がみんな完全にオンラインなんですよ。StreamYardを使って、みんなで遠隔で、Zoomと同じように部屋に入ってきて、そこでトークして終わる、という感じになってます。
小寺:なるほどね。今風だ。
ノダ:最初はローランドの人に来てもらって、スイッチャーを紹介してもらったりとかみたいなこともやってたんですけど。最近は「UstTodayって何の番組ですか」って言われると、ただ単にみんなが集まって雑談してるのを公開してる。そんな感じですね。
小寺:なるほど(笑)
ノダ:でもほら、三上さんはITジャーナリストだから、なんか事件があったら三上さんに解説してもらったり。Android系のスマホで新しいのが海外で出てきた話だったら、山根博士に喋ってもらったりとか。最近UstTodayは、リスナー層がちょっと違ってきちゃったんですよね。ライブ配信の機材の話をしても、通じる人が最近はあんまりいなくて。
小寺:へえ。なんかもう完全に、ある意味メディア化しちゃったということですよね。
■UstTodayのそもそも
小寺:そもそもUstTodayって、どういう経緯で始まったんですかね?
ノダ:三上さんと僕の関係で言うと、三上さんは雑誌のライター、僕は雑誌のそのコーナーの読者だったんですよね。これがなんだったかというと、『ラジオの製作』という雑誌があって、それの「市民ラジオ」っていう…小寺さんご存知ですかね、CB無線って呼ばれるやつなんですけど。そのコーナーの担当ライターを三上さんがやってたんですよ。
小寺:へえ。そんな過去が。
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