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【雲間月怪異譚】 第0話

【雲間月怪異譚】第0話 プロローグ


※注意※
本作『雲間月怪異譚』には、
怪異・都市伝説・因習・和風ホラー表現が含まれます。

薄暗い話や、
“じわりと嫌な感じ”のする話が苦手な方は、
どうか無理をなさらず回れ右でお願いします。

それでも覗いてくださる方は――
どうぞ、雲間の怪異譚へ。

【住人紹介ーここから始まる話は…】


県北部。東越自動車道花坂インターより南
イノシシや野生のシカもいる山近く
北側には、小さなみかん農園もちらほらの川がある所

祖父はそんな片田舎に居を構えていた。
昨今では古民家という家だろうか。
でも、普通に暮らしています。

外は、古めかしいと云うよりは、ボロっちい家
中は、仕事柄Wi-Fiにデイトレーダーもかくやという程の
構築にリビングには、大きなソファにバーカウンターまで
あります。僕は、下戸なのに。

祖父は、ライフワークといって民俗学を専攻して
最近は、全国各地を飛び回っており、
この家の住民は、僕こと
『三日月 保』30歳。
人気YouTuber怪談師などをしております。

他に住民は、
『影縫 クロウ』31歳
エロ・イラストレーター、引き篭もり歴31年
何処で?と疑問視している引き篭もり
彼は、ここと隣接の蔵改造した家に住んでいる。
勿論、彼の仕事柄もありますが、蔵の中もPC構築完璧です。
そして、料理担当でもある。

他に雑種猫のサビ猫ノアール 10歳

黒色プーリー犬(完全見た目は動くモップ)名前はジョリィ

以上がここに暮らす家族です。

バーカウンターにあるコーヒーサーバー
スイッチポンで本格コーヒー。
料理苦手な僕でも出来る本格コーヒー。

お気に入りのコーヒーカップに注ぎ、ソファに座る。
なんと至福の時間だろうか

至福……

「はあ〜怪談(癒し)が足りない〜」

「また言ってる」クロウがいつもの事と
焼いた食パンを持って来た。

「ほれ、食パン、カリカリベーコンに目玉焼き」
それだけではなく、ちゃんとサラダも付いている。
完璧朝食です。クロウ様

「サンキュー。だってさー最近の投稿メール見てよ。
どんぐりの背比べですか?ってくらいに
オリジナリティーないんですよ」

「人が送ってくださる怪談に文句言う怪談師って無いわ〜」

クロウは、朝食はコーヒーのみ。
引き篭もりだけど、僕こと保の話し相手は饒舌だ。

飼い猫ノアールが玄関に反応した。
誰か歩いて来るようだ。

犬は?って思うだろうけど
ジョディは、人の気配がすると奥に引っ込む。
クロウ以上に人見知りだ。

ピンポーン

「はーい」僕が出た。

隣人の高橋さんだ。昨年ご主人が亡くなり、今は一人暮らし。

「高橋さん、どうしました?」

「はい、回覧板。それと…聞きたいのだけど」

「ん?」
暫く話をして、玄関先で高橋さんと別れた。

「どうしたの?いつもなら回覧板は、ポストに入れて行くでしょう?」クロウが聞く。

「実はね、うちの所もらしいけど、玄関前って私道で
舗装した道じゃないじゃん」

「うん。そうだね。雨が降るとぬかるみ大変だよね」

「それ以外にも意外と足跡ってつくんだよ」

「足跡?」

「そう。高橋さんが心配してたんだけど、大きくて踵の方が丸くて水かきのある足跡が幾つもついてるって」

「水かきのって言うと何だろうね」
クロウが保に見て来てよって目配せする。

「へーへー見て参りますよ」

引き篭もり、玄関までも外ですか?

ジャージにサンダル姿で玄関まで行く。
確かにうろちょろしている感じの足跡があった。
人間の物とは言い難い。
山に近い場所だ。熊の可能性も無くはないが

ビチャンビチャンした歩き方

スマホで足跡を撮影して、家に戻った。

「どう?」クロウが聞く。

「これ」と言って、スマホで撮影した画像を見せる。

「あーこれは、彼案件かな」

「じゃよろしく。怪談だったら後で教えて💕」

クロウは、慌てて蔵に戻って行った。



蔵には、もう一つ秘密がある。
外壁は、白い漆喰に黒の格子
中は、クロウの仕事場風に構築されたパソコン周り
デスクと椅子以外には、

ベッド兼ソファには、薄い布団が万年している。

そして、目立つのは
150センチほどの大きさの鏡
どう見ても骨董扱いになりそうな縁飾り。

鏡も普通に映っているのに普通じゃない雰囲気がある。

クロウが戻って来て言った。

「雲外鏡爺、どうやら客人が来たようだよ」

「誰じゃ?」鏡が喋った。

「玄関前にうろちょろしてるらしいぞ、河童が」

「ほう、まだいたか。夜にでも呼んでくれや、気が弱い奴だから
玄関から入って来れんか?」

クロウは、蔵の中でガサゴソしている。
出して来たのは、提灯。

「夜に掲げておくね」

妖怪呼び提灯。ここにはまだ、人外魔境が存在する。

「よかったね、保。明日には癒されそうだよ」

持ち込まれる話はなんだろうね。
ここのもう一人の住人?雲外鏡の客人が持たされる
相談事は、一筋縄では行かないだろう。

プロローグなので
訪ねてきた河童さんのお話はまだ載ってません。
いずれ、保くんが
「癒しが〜」ってジタバタした時にお話を載せますね。

次の話は鬼の棲家編

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