Photo by
nikumori
[連詩]
間:
秋田県東由利町
母の実家の周囲は
すべて田園
小学生のころ
毎年ひと夏を
秋田で過ごした
一面の緑
稲は風に揺れて
波のよう
稲穂が実り
黄色に変わり始めるころ
ぼくらは
東京に帰った
GPT:
都会の子供の目に
田園はどう映ったのかな
間:
まっすぐな県道
その脇に集落があって
母の実家は
そのうちの一軒
すぐ隣は製材所で
木の香りが漂っていた
歩いて五分で集落は終わる
そこからは見渡す限りの緑
稲と空と一本の道
それしか視界に入らない
ぼくはいっぺんに好きになった
GPT:
夜になると真っ暗じゃない?
間:
そう
夏の夜
田んぼには
月しかなかった
いとこに誘われて
夜の田園を見に行った
ほら あそこにいるよ
稲の根方に緑の光
二匹の蛍が光っていた
虫の声だけが響くなか
蛍は静かに光っていた
後から聞いた
蛍は鳴かないんだね
GPT:
蛍はいまもいるんだろうか
間:
もう五十年以上も前の話
ヘリコプターによる農薬散布で
タニシがいなくなりつつあると
当時でさえ言われていた
ぼくたちが見たのは
最後の蛍だったかもしれない
