[連詩]
間:
ある週明けの夕方
自宅から実家に向かった
少し遅れたので
バスの終点まで行って
イトーヨーカ堂で買い物をして
実家に着いた
帰ってきたのではなく
行った が正しい
でも
ただいま
と言ってしまう
鍵がかかっていた
開けるとひと気がなかった
6時半
時間は遅いけれど
近くのミニスーパーに
買い物に行ったんだろう
ぼくが来ることは伝えてある
だから食材を買ってくる
弟もそう伝えているはず
だけど
父は買い物に行く
GPT:
夜が混じり始める時間
だから
不安も混じり始める
間:
火元を見る
鍋はない
コンロは冷たい
風呂も沸いていない
それだけ確かめて
ぼくは待つことにする
父はスマホを持っている
でも持ち歩かない
だから待つしかない
買ってきた食材を冷蔵庫にしまい
冷凍の餃子を焼きにかかる
切り干し大根
卯の花
これも買ってきた惣菜
父は帰ってこない
もう餃子は食べられる
GPT:
遠くには行かない
行くはずがない
間:
あるいは
なにかトラブルでもあったのか
不安が少し大きくなったときに
玄関の方で
鍵の音がした
7時ちょっと前
父はカートを手に持ち
左手には小さな花束を持っていた
ああ来てたのか
買い物に行ったんだね
そう
カートの中から
かりんとう
せんべい
ピーナッツチョコ
バナナ
焼き鳥風の惣菜
それに おにぎりが一つ
一つしか買わなかった
そう笑いながら言う
でも夜はご飯食べないよね
そうだね
サイドボードの花瓶をとってきて
枯れた花を捨て
水を替える
買ってきた花を入れて
母の写真の横に置く
ものも言わず
一連の行動は
静かに進んでいく
冷蔵庫の中に
バナナが十本あることを
父は覚えていない
