泥棒に入られた話。
10年程前の12月10日。
仕事を終えて当時一人暮らしをしていたアパートに帰るとパトカーが2台止まっていた。
赤いランプがクルクル回っていて、おそらく到着してからそんなに時間が経っていないだろうなという感じだった。
私の住むアパートは同じタイプのアパートが2棟並んでいて、隣の棟に住む女性の部屋に泥棒が入ったようだった。
アパートの駐車場で被害にあった女性が警察官と色々話しているようだった。
12月の忙しい時期に、しかもこんな時間に、大変だなと思いながらも、どこか他人事で私は自宅のドアを開けようと鍵を差し込んだ。
「あれ!?開いてる。」
ぞわっと一瞬で全身に鳥肌がたった。
このタイミングですぐそこにいる警察官を呼ぼうかとも思ったけれど、ただの鍵の閉め忘れだったら迷惑過ぎると思い、呼ばずにドアを開けた。
部屋がめちゃくちゃだった。
ものすごく怖くなったものの、騒いではいけない気がした。
もしかしたらまだ犯人が中に居たりするかもしれないなど、恐ろしい事が色々よぎった。
でも、なぜかまだ確定ではないよなと思い「確認しなければ!」と部屋に入っていった。
まずは犯人が隠れられそうなトイレと浴室を確認。誰も居なかった。
1Kの部屋は廊下の奥にあり、部屋に入るとクローゼットは開けられベッドの上に色々投げ出されていた。
心臓がバクバクしたまま駐車場に戻り近くの警察官に「おそらく、うちも入られました。」と伝えると「え!?分かりました。ちょっと待ってくださいね。」と言われ肩についているトランシーバー的なものを手に取り
「応援要請、お願いします!」
と応援を呼び、まわりの警察官に声をかけ一気にざわざわし始めた。
ドラマのワンシームの様でなんだか現実味がなく、こういった緊張のシーンで面白くなってしまう私は笑いを堪えるのが大変だった。
改めて警察官の人とすでに隣の棟の件で呼ばれていた鑑識的な人を連れて私の部屋に来た。
現場の状況をそのまま残すためにまだ入らないでくださいと言われた。怖かったけどさっき入っておいて良かったと思った。
部屋に入る前に呼んでしまったら、被害状況が分からないまま外で待っていないといけないところだった。気になってしょうがなかったと思う。
足跡調べたり、指紋を取ったり結構色々調べてなかなか中に入れなかった。
ようやく入る許可が出て中に入ると「盗まれた物を確認して欲しい」と言われ確認をした。
盗まれたものは
■下着(洗濯機の中の洗ったままの状態のものも)
■貯金箱の中のお金(小銭)
■キリンの傘

なんと言いましょうか。
まったく大変じゃない。
全然、緊急性がない。
この辺りからもう私はずっとふくみ笑いの中、事情聴取です。
ひとまず、親に報告。
私 「泥棒に入られちゃったよ。」
親 「えー😱大丈夫?何取られたの?」
私 「下着。」
親 「え?それだけ?」
そんな会話です。
ベランダの窓を割って侵入されてしまったので、
今日は泊めて欲しいとお願いをしました。
実家が割りと近くて助かりました。
盗まれた物を確認してからが長いのです。
盗まれた現場を私が指をさし写真を撮るのです。
こんなのドラマでないですよね。
なぜ無いかというと、ものすごく間抜けな状況だからだと思われます。
クローゼットの下着の引き出しを指差し、パチリ。
ベッド上の棚の貯金箱を指差し、パチリ。
きわめつけは、玄関の傘立てを指差しパチリ。
もう、色々な状況がおかしく思えてしまい終始ニヤニヤ。
そんな中、事情を聞いた妹から電話が。
妹 「ねーさん、泥棒大丈夫?何取られたの?」
私 「下着。笑」
…..お互いニヤニヤ。(電話でもわかる)
私「下着根こそぎ盗まれたから、1枚借りたいかも。」
妹 「使ってないのあったかもしれないから確認してみる!まー、大変だけど頑張って。」
そんなです。
そして、ここからが今回の山場なのです。
「被害総額」と良く聞くワードですが、それを出さないといけないと言うのです。
この「被害総額」と言うものは、盗まれた物の価値を書類に書き出すのですが、購入時の価格ではないのです。
【時価】でご記入くださいと。
この盗まれた物たちは購入し、使用して、今現在いくらくらいの価値になっているかをざっくりとでいいのでご記入くださいと。
こんな酷な質問あります?
私が履いた下着が今いくらの価値があるかを書けと!?そんなん、もういいですよ。【0ゼロ】です。被害は無しということで。。
と投げやりになりそうだったところ、友人に話したら「【上がるでしょうよ!】って言ってやんなさいよ!」と言われて涙が出るほど笑いました。
色々と進めている最中も、もしこの泥棒が捕まって押収物として私の下着たちが体育館的なところでブルーシートの上に並べられているシーンを思い浮かべては笑いを堪え、私のトレードマークのようになっているキリンの傘を見て誰かに気付かれたら面白いななどなど、ずっとそんな調子でニヤニヤ。
まったく悲惨さの無い事件となりました。
後日、警察から電話があり「別件で逮捕された人物の家を調べたところ、あなたのキリンの傘が発見されました。こちらの傘はお返ししましょうか?」と言われました。
とっさに「なんか気味が悪いですよね💦」と言ってしまい「ではこちらで処分しておきますね。」と言われたのですが、この傘が当時付き合っていた旦那からのプレゼントだったので引き取る事にしました。
そして、今も使っています。
泥棒と鉢合わせ無かったこと。
貴重品が盗まれなかったこと。などなど。
最悪を免れたため、私の中では話のネタのひとつとなっております。
締めの言葉が見つかりませんが、
年末では泥棒が増える時期でございます。
みなさんもいつも以上に戸締まりにはお気をつけくださいませ!
どうやら30週続けて投稿できていたようですが、来週は正月休みいただきます!
今年の7月からnoteはじめまして、ライフワークとなりつつあります。
来年もどうぞ、よろしくお願いいたします!
#年末
#泥棒
#被害総額
#事情聴取
#笑い話になって良かった
