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転職か、大学院か。迷った末に僕が選んだのは…。


こんにちは!
30代前半、市役所職員をしている洋ナシすっぽんと申します。

僕はキャリアへの閉塞感から、ここ数カ月間、次の二つを並行して進めてきました。

・民間企業への転職活動
・大学院入試の受験

そして喜ばしいことに、どちらも実を結びました。

転職活動では、東証プライム上場企業から内定をいただき、大学院入試でも、経済学系の研究室に合格することができたのです。


これにより僕は、

「転職する」
「現職に留まり大学院に進む」


という2つの選択肢を、どちらも選べる状態になりました。

年齢を考えれば、民間大手への転職はラストチャンスに近い。
ここで踏み出さなければ、もう二度と挑戦できないかもしれない。

大学院だって一度辞退したら、同じ研究室にはもう入れないかもしれない。


そうして悩みに悩んだ結果…。

最終的に選んだのは、転職ではなく、大学院でした。



この記事では、そんな決断に至った背景を書いてみたいと思います。



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【幼少期にまで、さかのぼってみた。】


まず、僕はなぜ転職したいと思ったのか。

その理由を深堀りしたら、行き着いたのは幼少期の記憶でした。


お恥ずかしい話ですが、
僕は貧しい家に生まれたのです。


父は職を転々とし、僅かばかり稼いだお金を、パチンコにつぎ込んでしまう甲斐性のない人間でした。

母は事あるごとに「おとうみたいになるなよ」と呟きました。

だから父の頼りなさは、強烈なコンプレックスとして僕に刻まれたのでした。


…その反動でしょうか。

いつしか、
「自分は人並み以上にしっかり働き、お金を稼げる人間になりたい」
という、労働と高収入への激しい憧れが生まれました。


新卒で地方銀行に入り、その後市役所に転職した僕は、確かに「安定して働く」という地点には到達できた。

しかし一方で、収入はどこか心もとない。

地方では平均的といっても、
生まれからしてマイナススタートの僕にとっては、「人より多く稼いで初めて人並みなんだ」そんな感覚が消えませんでした。


この「稼がなきゃアラート」は、
三十路を超え、中流の生活に慣れた後も、鳴りやむことがなかった。

―もっと働かなければ。
――もっと稼がなければ。
―――もっと多くを蓄えなければ。


そんな脅迫観念が、
僕を公務員のままで居させることを許さなかった。

これこそが、僕を転職活動に導いた最も根源的な理由でした。


+++

では、大学院に進みたいと思ったのはなぜか。

その始まりも同様に、幼少期にさかのぼります。

僕は、何かを突き詰めて探求するのが好きな子どもでした。

恐竜とロボットのおもちゃが好きで、図鑑やカタログを何時間も眺めて飽きなかった。

パラサウロロフスの特徴を絵に描いて記録したり、おもちゃのカタログを切り貼りして、自分なりのゾイド名鑑を作ったりした。

小学校では、突然出てきた「征夷大将軍」という謎の役職について探求し、高校では、「一番カッコいいヘアワックスの付け方」を日夜研究した。
(…これは方向性が違うかもですが笑)

大学では、法律学の勉強そっちのけで、
進化心理学やスピノザの決定論的哲学、ギリシアローマ史、安全保障、純文学など興味のある本を読み漁ることを日課にしていました。

銀行に入ってからは、金融情勢の探求が趣味になったのは言うまでもありません。

こうして振り返ってみると、僕はずっと、興味の向くままに断片的な学びを続けてきたのでした。


だからこそ人生で一度は、

学識者の下で、体系だった学びをしてみたい。

そんな欲求が無意識下にありました。

これが大学院に進みたいと思った、一番の理由でした。


++++++

【不安発か、好奇心発か。】


これを整理すると、

転職を考えた理由は「不安とコンプレックス」によるもので、
進学を考えた理由は「純なる好奇心」から発したもの。

どちらを優先すべきかと考えたとき、
僕は生来の自分が喜ぶ、後者の選択をしようと思いました。


…まず、金銭的不安について考えてみる。
それは本当に、解消すべきほど深刻な問題だろうか。

客観的にみれば、僕はすでに生活に困らない程の給料を得ている。地方で暮らす分には何の問題もない。

それでもなお高収入を追い求めてしまうのは、現実の需要というよりも、僕の中の「過剰警戒アラート」が鳴り続けているからに過ぎない。

だとすれば、

一度冷静になって、アラートをオフにしよう。


そして、父が残した汚点を、

世代を越えて尻拭いするかのように、背負い続けるのはやめよう。


自分を押し殺して、世の中に過剰適応するのもやめよう。


僕はそろそろ、
自分が本当に好きだったことを、自分に与えてあげてもいいんじゃないだろうか。

そうして、選ぶべき選択肢は自然と定まりました。


++++++

【おわりに】


…これまでの人生を思い返してみる。

僕が最も嬉しかったのは、どんな瞬間だったろうか。

―営業職で大型契約が取れた時。


もちろん嬉しい。
アドレナリンがドバドバ出て、世界の覇者になったような気分になる。


――市役所で市民に感謝された時。


そりゃあ、当たり前に嬉しい。
社会の役に立つ仕事をしているんだと実感できる。


でも、僕にとって一番嬉しかった瞬間は…。

本を読み、
人と語り会い、
最後には沈思黙考して、

そうして、

―――自分なりの真理に辿りついた時。


これなのです。


昔の偉人が「天啓を得た」とか、「視界が開けた」と表現するような。

僕の場合、そこまで宗教的なものではないけれど、それに近い感覚が頭の中に立ち上がる瞬間がある。

バラバラだった知識や思考が、
ある瞬間、一つに繋がる。

そんなとき、僕は何よりも強い幸福感を覚える。


そんな瞬間に最も近づける場所はきっと、学ぶ人たちが集まる場所なのだと思う。

だから僕は、大学院に進むことにしました。



…もっとも、将来的な転職を全くもって捨てたわけではありません。

でも、大学院に進めるだけの時間的・金銭的・精神的余裕が揃っているのは、長い人生で今だけかもしれないと思いました。

勤務しつつの通学は負荷も大きいと思いますが、自分で決めた選択ですから、心から頑張っていきたいと思います。




本稿は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました^^


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