中小企業の防災戦略で利用できるツール・支援策は?
【今日のポイント】
近年頻発している気象災害や震災に加えて最近の複数の山火事など、事業と生活に影響を与える災害のニュースが増えて来ていますね。
公的機関などから、防災関連の情報や、私も中小企業様の支援で利用したリスクファイナンス判断シートのような防災対策の評価ツールなども提供が進んで来ていますので、これらのツール等を、外部の支援も借りつつ活用して防災対策の充実を図る必要性が増していると考える次第です。
1.中小企業の防災対策の必要性の高まり
ここ数ヶ月、全国各地で山火事が起こり、住宅などにも大きな被害が出たことは、記憶に新しいかと思います。
被災された方々に、改めて心からお見舞いを申し上げるとともに、一刻も早い復旧と復興を祈念しております。
上記のような、他所で生じた火災の延焼のような、発生の有無自体は自分でコントロールできない災害は、地震や気象災害など、近年増えてきていると、私自身も実感していますし、
先月2025年3月には、富士山の噴火による被害想定について、以下の気象庁の審議会で公表された内容(富士山噴火時の火山灰による被害想定)が報道されるなど、
想定される災害の範囲が広がり、
今後、個人レベルだけでなく、企業もその規模を問わず、防災対策を見直して行く必要が高まっていると考えています。
『広域降灰対策に資する降灰予測情報に関する検討会』
気象庁の審議会(2025/3/25に第三回開催)
2.中小企業が使える防災関連で使えるツールや支援策
上記の山火事や富士山噴火などについて、自社が受ける影響を想定し、対策を立てるためのツールや情報源(特に中小企業も使えるもの)として、
火山の噴火については、
国立研究開発法人防災科学技術研究所(文部科学省)などの公的機関や、噴火対策用品の販売企業のサイトなどに情報が掲載されています。
『国立研究開発法人防災科学技術研究所』
同研究所の『火山関連情報』
震災や水害などについては、国土交通省のハザードマップポータルサイトが最も知られているかと思いますし、各自治体でも、同ハザードマップの自分の地域のマップのリンクを掲載しています。
『ハザードマップポータルサイト』
上記の他に、NHKの防災ニュースや、Yahooの防災情報などのスマートフォンアプリは、私も利用しています。
これらの情報源の他に、自社の防災体制について、特にファイナンス(資金面)面から確認するツールとして、
経済産業省 関東経済産業局が、『中小企業等経営強化法(事業継続力強化計画)』のサイトで2024年に公表した、
『リスクファイナンス判断シート』は、エクセルの表で提供されており、水災と震災について、自社の決算関係書類の情報や、自社の施設などが受ける被害、休業期間の想定を入力することで、
資金面からみて自社がどの程度休業を継続できるか(復旧に使える期間があるか)を判断したり、復旧に必要な資金が十分かを確認したりすることができます。
また、自社が採っている現在の防災対策だけでなく、対策の改善(例えば、浸水する場所にある設備を安全な場所に移設する、自社のデータ類を別の場所にもバックアップを取るなど)をした場合に、復旧に必要な資金がどの程度軽減されるかを計算することで、
防災対策の費用対効果を評価することもできるツールとなっています。
実際にこのツールを中小企業の方に使っていただいて、入力面などの使いやすさや利用方法に関する感想もいただいたことがあり、
今後、さらなる改良に期待しているところです。

3.日頃の備えや準備で必要な情報とその整備
上記は数ある防災対策ツールや情報源の、ほんの一部ですが、
自社の施設や従業員の方、取引先などが存在する地域の災害発生時の被害想定などを判定する情報源やツールは整備されつつありますので、
これらの存在を知り、かつ試してみることが、まずは防災対策の第一歩となるかと思います。
そのうえで、自社の現時点で防災上の状況を社内外関係者も含めて把握し、適切なBCP(事業継続計画)を立てるために、これらのツール類を、公的機関や外部専門家の支援を受けつつ活用することが、
既に増えつつある災害と今後私達を待ち受けている巨大災害に備えるためにも重要であり、そのような体制・仕組みは、取引先やお客様の信頼を獲得するという点も含めて、自社の必須の知的資産になっていくものと考える次第です。
御社では、どのようなツールや情報源を防災対策にご利用でしょうか?

【今日のまとめ】
・最近頻発した山火事や、気象災害、震災など、企業や生活に影響を与える災害が増えてきているとの感がある
・既に利用が広がっているハザードマップ以外にも、関東経済産業局が公表したリスクファイナンス判断シートのように、自社の現在の防災体制や、その改善策の費用対効果を評価するツールの提供も始まっている
・これらの情報源やツールの存在を知り、試してみるとともに公的機関が外部専門家の力も借りて、自社の防災体制の整備を図っていくことが、防災面に加えて自社の信頼性を上げるうえでも重要となっていると考える次第です
最後までお読み頂き、有難うございます(*^^*)!
コメント、ご質問お待ちしております(^o^)!
