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「新たな基準認証政策の展開」にみる、中小企業も巻き込む標準化競争

【今日のポイント】
2025年6月に、経済産業省は、「新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-」を公表しました。
この中で指摘している、「標準化の対象が製品からサプライチェーン全体に及んでいる」点は、そのサプライチェーンに属している中小企業にも何らかの影響が及ぶ可能性を示唆しているため、要注目と考える次第です。


1.経済産業省が「新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-」を公表

2025/6/16に、経済産業省は表記の施策に関するレポート(以下、「本文書」)を公表しました。

『日本産業標準調査会基本政策部会「新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-」を公表しました。』

本文書の概要はこちら
『参考資料 新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-のポイント』

本文書はこちら
『資料 日本産業標準調査会 基本政策部会 新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-』

上記のサイトでは、今回のレポート公表の背景等の概要について、以下のように記載しています。

(引用は『』でくくります。改行は筆者挿入。以下同じ。)

『2023年6月に日本産業標準調査会基本政策部会において取りまとめた「日本型標準加速化モデル」では、市場創出のために経営戦略と一体的に展開する「戦略的活動」の重要性と3つの主要課題・対応施策を提示しました。
(中略)
加えて、「日本型標準加速化モデル」策定時からの環境変化を踏まえ、2024年12月から日本産業標準調査会基本政策部会でご議論いただき、2025年6月16日、「新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-」を公表しました。
本文書においては、我が国の標準化・認証の取組を更に加速化するため、これまでの取組に加えて、
①特定分野における国主導の戦略的標準化

②国内認証機関の強化を新たに推進する必要性と取組方針を提示しています。』

経済産業省 『日本産業標準調査会基本政策部会「新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-」を公表しました。』

と、2023年からの2年間でも国際情勢などの環境が大きく変化していることから、新たに検討および更新を行ったと、今回の本文書を公表した経緯と、
今回の新たな方針や取り組みとして、

1>技術・市場の成熟度や産業横断での連携性を基礎として、3つの類型化を行い、パイロット5分野を設定し、
2>従来通り国外認証機関に認証の取得を依存することは、企業のサプライチェーン・設計情報等の機微データの国外流出に繋がり得るという懸念から、短期的には国内認証機関と国外認証機関の戦略的連携の強化、また中長期的には国内認証機関の海外展開を目指すなど、時間軸に応じた柔軟なアプローチを展開する

との2つの取組みを挙げています。

また、同リリースの中で、
『1.特定分野における国主導の戦略的標準化の必要性と取組方針』
として、特に国家が手動して積極的に取り組むべき芳醇化の分野を、『バイロット分野』と名付けて「量子」、「水素・アンモニア」、「バイオものづくり」、データ連携基盤」、「ペロブスカイト太陽電池」の5分野を設定しています。

(出典:『資料 日本産業標準調査会 基本政策部会 新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-』 P20)

さらに、
『2.国内認証機関の強化の必要性と取組方針』
として、

『・策定された標準や規制への準拠を示す手段である認証の対象は、最終製品のみならずサプライチェーン全体に拡大しており、認証機関が取り扱う情報の機微性が格段に高まっています。
・従来通り国外認証機関に認証の取得を依存することは、企業のサプライチェーン・設計情報等の機微データの国外流出に繋がり得るという懸念が指摘されています。
・この課題に対応するため、短期的には国内認証機関と国外認証機関の戦略的連携の強化、また中長期的には国内認証機関の海外展開を目指すなど、時間軸に応じた柔軟なアプローチを展開していきます。
・同時に排出量取引制度(GX-ETS)等の国内規制への対応を通じて国内認証基盤の強化も促進し、国内認証機関における高度な認証人材の育成や認証機関間の協力体制の構築に繋げていきます。』

経済産業省 『日本産業標準調査会基本政策部会「新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-」を公表しました。』

と、国内認証機関の強化への取り組みを挙げています。

『参考資料 新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-のポイント』P5)


2.サプライチェーン全体へと広がる国際標準化の動き


 上記の2点について、特に、本文書の『2.国内認証機関の強化の必要性と取組方針』の中で記載している、

『策定された標準や規制への準拠を示す手段である認証の対象は、最終製品のみならずサプライチェーン全体に拡大しており、認証機関が取り扱う情報の機微性が格段に高まっている』

との指摘は、国際標準化の影響が実際に国際市場に出ていく大手企業だけではなく、そのサプライチェーンに所属する中小企業にも影響が及ぶ可能性を示唆していると思います。

前述のパイロット分野とは関係ない業界でも、この点には特に注意が必要となり、中小企業も取引先から何らかの対応を求められる機会が増えてくるのではないかと予想しています。


3.中小企業も巻き込む標準化競争

上記のように、標準化の対象が、製品からその製品に関するサプライチェーン全体に広がるということは、自社が直接海外などに販売していない商品についても、その部品や原材料などの部分、あるいは搭載されるソフトウェアなどの部分で自社が関わっていれば、国際標準化競争の影響を受ける可能性が出てきていると言えます。

自社が直接的に関わっていない標準化その他の規制やルールについては、中々その状況を把握することはもちろん、意識することも難しいですが、
まずは、自社が属しているサプライチェーン全体はどのようなもので、どんなプレイヤーがいるかなどの情報収集から始めてみてはいかがかと考える次第です。

本文書の概要はこちら
『参考資料 新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-のポイント』

本文書はこちら
『資料 日本産業標準調査会 基本政策部会 新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-』

【今日のまとめ】

・2025年6月に、経済産業省は「新たな基準認証政策の展開-日本型標準加速化モデル2025-」を公表した
・本文書では、昨今の国際的なビジネス環境の変化を踏まえて、特に標準化について重要視する5分野を設定するとともに、標準化の対象がサプライチェーン全体に広がる状況から、国内認証機関の強化を目指している・サプライチェーン全体に標準化の対象が広がることは、その中にいる中小企業にも何らかの影響を与える可能性があるため、まずは自社が属するサプライチェーンの把握から始めてはと考える次第です

最後までお読み頂き、有難うございます(*^^*)!
コメント、ご質問お待ちしております(^o^)!

#国際標準化 #サプライチェーン #認証機関 #機微情報 #ビジネスモデル #ビジネス

見出し画像:Gerd AltmannによるPixabayからの画像

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