小豆島の夏の風物詩「虫送り」──地域行事に外国人住民が参加する意味
はじめに
7月5日(土)、小豆島で「虫送り」という伝統行事が行われました。
私は一般社団法人LINGOの事業の一環で、島に住む外国人のみなさんに声がけをし、一緒に参加してきました。3か国から約10名が参加、多くは島のオリーブ農園で働く技能実習生のみなさんでした。
また、虫送りに先立つ6月29日(日)には、行事で使う「火手(ほて)」と呼ばれる松明を、外国人のみなさんと一緒に作りました。火手づくりは、地域やボランティアのみなさんが行っているものですが、近年は外国人のみなさんにも参加してもらっています。

「虫送り」とは?
「虫送り」とは、日本の農村部で行われてきた伝統的な行事で、害虫を追い払い、豊作を祈願する目的で、松明を手に田んぼの畔を練り歩くことを言います。現在でも、小豆島に限らず、全国各地にその風習が残っています。
小豆島では、肥土山(ひとやま)と中山という山間の2つの地区で存続しています。350年以上前から伝わるとされています。
中山地区では、少子化による後継者不足で一時は途絶えていましたが、2010年に映画『八日目の蝉』で再現されたことをきっかけに、再び行われるようになりました。
近年では、島外からの観光客も多く参加し、大きなイベントとなっています。
なぜ外国人が参加するの?
一般社団法人LINGOでは、多文化共生のためのまちづくりの一環として、島の企業で働く外国人のみなさんと地域住民が交流するイベントを開催しています。
LINGOが独自のイベントを企画することもありますが、虫送りのように、既存の地域行事に外国人の参加を促すこともあります。
外国人の側からすると、小豆島の歴史や文化に親しんでもらったり、地域の人と交流を深めることができます。
また、地域住民の側からしても、日常ではなかなか接することのない外国人を知ってもらえる良い機会になります。
私は、外国人のみなさんは島の産業や地域をともに支えるパートナーだと考えているので、彼らが「お客さん」としてではなく、「地域の一員」として関わってもらいたいと思っています。
実際に、「火手」づくりで一緒に汗を流して作業をすると、地域のみなさんから感謝されることもあります。
当日は、参加したみなさんが「とても良い体験ができた」と笑顔で話してくれました。また来年も楽しみです。

