身体を内側から支える「張力」。バイオテンセグリティとバルーン・ブレス
「うまく息ができないんです」。
20代半ばの女性は、弱々しく私に言いました。
「私は姿勢が悪いから、息を吸うのに
努力が必要で、うまく息ができないの」。
私が身体をチェックすると、
確かに背骨にカーブがあるけれど、
問題はそれだけではなさそうな。。。
身体を内側から支える力を見失っているのかも。

棒はお互いに接しておらず、宙に浮いた状態ながら、
ゴムの張り具合によって、
全体でボール状の形を維持しています。
テンセグリティと呼ばれるこの構造は、
身体を語る時にしばしば用いられます。
骨という「密度の高い棒」が、
ファシアという「伸び縮みするゴム」に吊るされ、
互いに引っ張り合いながらバランスを保っている。
私たちの身体はまさに、生きたテンセグリティ構造。
バイオテンセグリティ!
そしてロルファー(ロルフィングを行う資格者)は、
このお互いを引っ張り合う力=張力を
目や手で感じ取って、全身がうまく
秩序を回復するように働きかけるんです。
この構造が安定するために最も大切なのは、
内側から外側へ向かう「適切な張り」があること。
彼女にもお伝えしたバルーン・ブレスを
今日は皆さんにご紹介しますね。
(まずは以下をお読みいただいてから、できれば
スマホを脇に置いて、行ってみてください)
今日のミニワーク:バルーン・ブレス
(準備:スポーツタオル、マフラー、またはストールなど)
布を巻く: 椅子に座り、両足を床に置きます。用意した布を肋骨の下側(みぞおちの高さ)に一周回し、正面でクロスさせて両手で握ります。
前かがみになる: 背筋を長く伸ばしたまま、股関節からおじぎをするように上体を前に倒します。目線は斜め下へ。
息を吐いて「絞る」: 「ハァ〜」とラクに息を吐きながら、両手で布をグーッと引っ張り、肋骨を優しく絞ります。
「抵抗」に吸い込む: 息を吸うとき、布を握る手は緩めないで。布の圧迫に逆らうように、内側から布を押し広げるように呼吸を入れます。
繰り返す: 吐いて絞り、吸って内側から押し広げる。このゆったりとしたリズムを2分ほど続けてみてください。
リセット: 上体を起こして布を外します。今の呼吸の入り方、座った感覚、目の前の明るさの変化をチェックしましょう。

さぁ、Give it a try!(やってみよう)
今日のミニワークいかがでしたか?
布を外したあと、まるで自分の身体が、
内側からふっくらと膨らんで、
勝手に背筋が伸びているような、
そんな感じがあったのなら、それは素晴らしいです。
ちなみに先ほどの女性は、数分のワークで
ラクに息を吸う感覚がつかめたみたい。
瞳が少し潤んで見えました。
あとは日々の実践あるのみ。
大丈夫、呼吸が変わると身体は変わります。
バイオテンセグリティ構造では、
どこか一箇所を頑張って支える必要はありません。
こうして呼吸によって内側から全方向に
圧力がかかることで、身体のネット(ファシア)が
適切な張りを持ち、骨が本来あるべき「居場所」へと導かれるのです。
「姿勢を正そう」と力むのをやめて、
内側の張りをふっくらと満たしてあげること。
次回は、「全方向への広がり」が私たちにどのような自由をもたらすのか、
ロルフィング®のセッションで起きる変化と共にお話ししたいと思います。
ちょっと聞かせて:
今日のバルーン・ブレス。じつは健康&美容効果が色々あるミニワークです。ぜひお試しいただ気、あなたの感想をお聞きしたいです。コメント欄にてお待ちしてます👋
