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第32回:環境と人2 編み物と石積みの共通点、ふたたび(真田純子)

人文地理学者の湯澤規子さんと景観工学者の真田純子さんの、「食 × 農 × 景観」をめぐる往復書簡。編み物、裁縫、そして石積みには共通点がある? 自分で自分のことをまかなえる力が身につくことで、「私」と「環境」の関係性は変化するのです。

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編み物も裁縫も、石積みと似ている?

編み物だけでなく、裁縫もやります。まえに渋谷・「d47 MUSEUM」での対談(第1回)のあと、子供のころの「着せ替え人形あそび」は、人形の服をつくることだったという話で盛り上がりましたね。リカちゃん人形を買ってもらってはいたのですが、買ったときに着ていた服しかなかったので、「着せ替え」は自分で服をつくるところからでした。しかし、そのころに会得した技術は、いまでも役に立ちます。ズボンやスカートの裾上げ、ボタン付けなどはまったく苦に思うことなくできますし、ゴールデンウイークにはスカートをつくりました。素敵な柄のプリント生地を見つけたので、スカートを縫いたくなったのです。

 湯澤さんは、編み物と石積みの関係について触れていましたが、編み物や裁縫と石積みは、確かに似ているところがあるなと思います。少しくらいのことなら自分で何とかできる技術、あるいは自分の身の回りを自分で整えることのできる力、と言った方が良いかもしれません。石積みが出来るようになると、少しくらいの段差なら何とかなるよね、という、自分の使う場所をカスタマイズできるという自信というか、安心感というか、そういう心持ちになります。


「私」という環世界(Umwelt)

何かあったときに常に「専門家」「専門職」の人に頼らなければならないのか、ある程度のことなら自分で自分の身の回りを整えられる力を持っているのか、というのは、自分と、自分を取り巻く環境の関係に大きな違いがありそうです。環境の見え方にも違いがあるのではと思っています。とはいえ、最も重要かもしれない「食べ物をつくる」という能力が今の私にはないので、それが出来るようになったらまたもっと見える世界が変わってくるのでしょう。

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