プロ空港おじさんの憂鬱・特別篇 全日空で何が起きているのか(1)
全日空のSFC(Super Flyer Card)が再来年からサービスを大幅に制限すると発表があり騒ぎになっている。
今までは一度SFCメンバーになればANAカードの年会費だけで上級会員ステータス(スターアライアンスゴールドメンバー)を維持できていたものが、今後は同カードで年間300万円利用せねばならなくなる。
もちろん、年間50,000プレミアムポイント分飛行機に乗ればステータスは維持されるので、本来の意味での上級会員の権利は残るのだが。
過去の飛行機利用の蓄積ではなく、年ごとに、しかも搭乗回数や距離ではなくクレカの利用額が基準となることに驚かされる。
他社でいうと、デルタ航空がアメックスと提携しているクレカで、年額150万円使うと同社の上級会員資格が得られるものがあるが、デルタは国内線がなく国際線も1日最大6便なので、全日空と直接比較はできまいし、そのデルタアメックスの倍額利用しろというのは、随分大きく出たなと感じる。
僕は全日空に殆ど乗らないので衝撃は大きくないのだが、今後スターアライアンスの航空会社を強いて選ばなくなるとは思う。
以前働いていた会社で、お盆の週に海外出張が入り、一番安いチケットはスカイチームで、スターアライアンスは若干高かったのだが、上司に
「自分はスターアライアンスの上級会員なので、お盆の大行列を避けたい」
とかけあって認めてもらえた。
だが、今後は平民(※ステータスのない旅客を指すスラング)扱いされるのならば、他社を選んでも変わらないことになる。
また、過去に出張でたくさん全日空に乗ってSFCを維持しているシニア層が、プライベートで旅行する際、ラウンジ利用や荷物の優待、優先搭乗を受けられるから、他社より高くても全日空を選んで乗っていた場合、そうしたファン層を一気に失うことになる。
自分から顧客ロイヤルティをなくしているように思えるけど、そこまで考えての施策なのだろうか
【おことわり】サムネ画像は、ChatGPTで生成したものです
【補遺】脱稿直前に、このSFCの制度変更を見直す旨、全日空から発表があった。上記本文は、そのまま施行される前提で書かれていることをご了承ください
