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未来には頑固で、現在には柔軟。

僕は、世間的にはあまり評価されていない人が結構好きなんですよね。

「おもろいやん」と思ってしまう傾向があります。

そういう僕が「おもろいな」と思うタイプの一つが「思い込みが激しいタイプ」です。

「思い込みが強い人って、成功する人ですか。それとも、ちょっとヤバい人ですか。」

これ、けっこう聞かれるんですよね。

で、僕の結論から言うと、思い込みの強さそのものは、成功とも狂気とも相関するんです。

つまり、思い込みが強いから成功するわけでも、思い込みが強いから危ないわけでもない。

じゃあ何が違うのか。

違いを生むのは、思い込みの強さじゃなくて、「現実との接続の仕方」なんですよね。

僕は仕事柄、たくさんの経営者や、これから伸びる人、伸びない人を見てきました。

塾では、たくさんの生徒も見てきました。

その中で、

「あ、この人は現実とこういうふうに付き合っているな」

というのが、だんだん見えるようになってきた。

今日はそれを、できるだけ具体的に書いてみようと思います。


たとえば、売上が伸びない。人が辞める。顧客が離れる。
こういうとき、人は面白いくらいくっきり二手に分かれるんです。

成功する人は、こう言います。

「仮説が違ったな。」

一方で、危ない人はこう言う。

「世の中が、まだ分かってないんだよ。」

同じ現象を前にして、片方は「自分の仮説」を疑い、もう片方は「世界のほう」を責める。

これ、決定的な差なんです。

僕がいちばん重要だと思っているのは、この「現実を更新できるか」という一点です。

成功する人も、「俺は正しい」と思っています。ここは実は同じなんです。

ただ、その後に一言つく。「もし現実が違うなら、明日から考えを変える」と。

危ない人には、この後半がない。現実のほうが間違っている、という方向に進んでいく。(ストーカーとかそのタイプですよね。だから人を刺したりする)


もうひとつ見ているのが、「自分を疑えるか」です。
これ、直感と逆かもしれません。本当に強い人ほど、「俺は間違っている可能性がある」を、いつも手元に持っているんですよね。

逆に、いちばん危ないのは、「自分だけが真実を知っている」と思い始めたときです。

宗教でも、陰謀論でも、ブラック企業でも、崩れていくところは、だいたいここが共通しているんです。「自分だけが分かっている」。この感覚が芽生えた瞬間から、修正が効かなくなる。

だから僕は、経営者を見るときに、その人が「一番嫌なことを言ってくれる人」をそばに置けているかを見ます。

成功する人は、耳の痛いことを言う人を手放さない。危ない人は、気づくとイエスマンしか残っていない。

思い込みがあって、反証がゼロで、それがいつのまにか確信になっていく。この流れに入ると、もう誰も止められないんですよね。


思い込みって、対象がどこを向いているかで、意味がまったく変わるんです。

「俺ならできる」。

これは成功しやすい。

でも、「世界は絶対こうあるべきだ」。

これは危険度が上がる。

自分の力を信じる、いわゆる自己効力感は、武器になります。でも、世界のあり方を絶対視し始めると、途端に危うくなる。

同じ「強い思い込み」でも、矢印が自分に向いているか、世界に向いているかで、まるで別物になるんですよね。


あと、これは見落とされがちなんですが、実験の回数です。

成功する人って、思い込みで突っ走っているように見えて、実は異常なくらい試しているんです。

何百回も検証した結果として、確信になっている。

だから外から見ると「思い込みが強い人」に見えるだけで、中身は検証の塊なんですよね。

逆に危ない人は、一度も試していないのに、確信だけが強い。

見た目は似ているんです。どちらも自信満々に見える。でも、その自信の裏に検証があるかないかで、まるで違う。

じゃあ、人を見るときにどうするか。

僕はよく、ひとつだけ質問します。

もし半年後に、結果が真逆だったら、何を変えますか。」

これでかなり分かる。

成功する人は、「その場合は、前提を変えます」と言える。

危ない人は、「そんなことは起こらない」と言う。

たったこれだけの質問なんですが、その人が現実とどう付き合っているかが、けっこう見えてしまうんです。
(ちなみに僕の座右の銘の一つ(僕の座右にはたくさん銘があります笑)は、『最善のことを期待し、最悪に備える』です)


ここまで「思い込み」とひとくくりにしてきましたが、最後にひとつ、整理しておきたいことがあります。

思い込みには、実は2種類あるんです。

ひとつは、信念
「いつか実現する」という、未来への賭けです。

もうひとつは、認識。「現実はこうだ」という、いまの事実の捉え方です。

で、成功する人を見ていると、この2つの扱いが、はっきり分かれているんですよね。

信念は、異常に強い。
でも、現実認識は、冷酷なくらい客観的。

言い換えると、未来には頑固で、現在には柔軟なんです。
一方で、危ない人は、未来にも頑固、現在にも頑固。だから、現実を修正できない。

これ、身近なところにいくらでもある。

たとえば、まったく勉強していないのに「私は大丈夫」と言う子がいます。会社でも、努力もしていないし成果も出ていないのに、なぜか自己肯定感だけは異常に高い人がいる。

こういうとき、多くの大人は「根拠のない自信を持つな」と言うんです。でも僕は、そうは思わないんですよね。

自信を持つこと自体は、悪くない。むしろ大事なんです。

問題は、自信があることじゃない。信念と認識が、ぐちゃっと混ざってしまっていることなんです。

「私は大丈夫」というのは、本当は未来への信念のはずなんですよ。

「これからやれば、大丈夫」という。

ところが、これがいつのまにか、現在の事実認識まで上書きしてしまう。

「だから、いま勉強していなくても大丈夫」に、すり替わる。

未来への頑固さで、現在への柔軟さを、潰してしまっているんですよね。

だから僕がこういう子にかけるのは、「そんな自信、捨てなさい」じゃないんです。

逆で、「その自信は本物だよ。だったら、それを証明する材料を、いまから一個ずつ作っていこう」なんですよね。

信念はそのままでいい。ただ、現在の認識だけは、冷たいくらい正確にしておく。

この2つを切り分けられた瞬間から、その子はたいてい伸び始めます。

だから、もし「人を見る目」として、ひとつだけ指針を持つとしたら、僕はこれを選びます。

「信念が強いか」ではなく、「現実に負けたとき、どれだけ早く学習できるか」を見る。

思い込みの強さは、成功する人にも、危ない人にも、共通しているんです。

でも、成功する人は、現実からのフィードバックを、自分の信念を磨く材料として使う。

危ない人は、自分の信念を守るために、現実のほうを否定する。

この一点が、長い目で見ると、とんでもなく大きな差になるんですよね。

だから僕は、思い込みの強い人に会っても、それだけでは何も判断しません。見るのは、その人が現実に負けたときに、何を変えられるか。

そこだけなんです。


ここまで読んで、「なるほどなぁ」と思った方は、ぜひ

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自分の信念、思い込み、現状認識がどうか、失敗した時にどれくらいのスピード感で修正するか、そういったことを分析できます。


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