「パパ活女子vs援交おじさん」の非対称性を読み解く
Xで「娘にパパ活をさせない方法より息子を援交おじさんにしない方法を知りたいな」という投稿を目にしました。

一見すると鋭い指摘に見えますが、単純な対称問題で捉えることには無理があるなと思いました。
今回は、二人の娘を持つ親の立場から語ってみます。
【筆者紹介】本業は、マーケター、ライター。娘二人。上京して10年で、援交おじをやってそうな経営者の知人はそこそこいます(小声)
買う側と売る側 - 異なる構造的問題
先に本音を書きます。
娘が売春(援交)で金を得ることに嫌悪感はあるが、息子が買春する側になることについてはあまり抵抗感はありません。
一見、矛盾した考えを持っています。でもこれは単なる性に関するダブルスタンダードではない気もします。
なぜこのような感覚の差があるのか、じっくり考えてみると、買う側と売る側の持つ社会的・経済的立場が全然違うよなと気づきました。
説明します。
買う側になる⇒ある程度の経済力を持ち、選択肢を持っている状態
一方、
売る側になる⇒特に若い女性が肉体を提供する=他の選択肢が限られている状態
どっちも選びたくないけど、「どっちかがマシか?」だけ考えると、やはり買う側の方がまともな生活を送っている可能性は高い。
なので。仮定ですが、男女を逆転して、「娘が若い男に金を出して遊んでいる」場合、大して口出ししないだろうなと思います。
性的取引における非対称な力関係
今回のテーマは風俗(管理売春)ではないので、「性的サービスの提供」ではなく、「性的取引」とします。
パパ活女子と援交おじの非対称性は、単に経済的なものだけではありません。
性的取引では、ぱっと思いつくだけでもこんな非対称性が存在します:
身体的リスクの非対称性:性感染症、妊娠、暴力などのリスクは、圧倒的に売る側が負う。
社会的スティグマの非対称性:「パパ活女子」や「援交少女」というラベルは、「援交おじさん」というラベルよりも社会的に厳しい目で見られる。というくらい男女で見え方が変わることに異論はないはず。キャバクラ好きな男の多くはお気に入りの女の子と寝ているけど、あれだって同じようなものかなと思うし、社会的には少なくとも許容されているように思います。
年齢と経験の非対称性:若い女性と年上の男性という組み合わせでは、交渉力や状況判断において圧倒的な差がある。
心理的影響の非対称性:常習的な性的取引は、自己価値感や他者との親密な関係構築能力に深刻な影響を与える可能性が高い。
これらの非対称性を考えると、単に「取引の自由」や「自己決定権」という観点だけで議論することは不十分です。
構造的な力関係を無視した議論は、弱者(ここでは若い女性とする)に「自己責任」を押し付けるだけになりかねません。
一万歩ゆずるとしたら、生業とする場合?
もし娘が「セックスが好きだからそれで稼ぎたい」と言ったら、とりあえず内容を問わず、反対の立場に立ちます。
とはいえ「私は好きなこと、得意なことで稼ごうとしている。法律にも違反していない。なぜダメなの?」と反論を受けた時に、僕は道徳の授業のような建前しか答えられないかもしれません。
というのも、僕はこれまで仕事や職業の選択について相談を受けると
「好きなことで稼げるのが幸せ」
「自分の強みを活かせ」
と言ってきたからです。明らかな矛盾です。
渋々ながら「せめて個人で売春するのではなく、ちゃんとお店で働けよ」と言うにとどまるかもしれません。
まあ倫理・論理を超えてとりあえず張り倒すことになるかもですが。
おもしろい記事がありました。覚悟の有無は大事です。
覚悟のない安易な小遣い売春(パパ活)はダメだろ
先週の『クレイジージャーニー』で泣く泣くセックスワークで働く女性たち、それを権利としてサポートする団体の代表のインタビューがありました。
ここ数年の話ですが、アメリカで売春の取り締まりを強化したら、治安が悪化したそうです。
社会的な教育格差や住環境によって、売春以外に生きる術がない層はいます。
一方で、日本は他国ほど国内での経済格差は少ないし、貧困層も少ない。失業率の高さも高くはありません。
その状況においても「カラダを売る」というのは、言い換えれば「膣以外に売れるものがない=ほぼ無価値な人間」と社会から判断されることを意味します。
セックスワーカーを認めるために活動・応援する動きはあるけれど、小遣い稼ぎのパパ活を支援する団体なんていないですよね?
しかも、その「性的取引」は若いうちだけという時限性を持っています。この日本の状況で、これを特権として娘が売春をやっているのは親として教育の失敗を認めざるを得ない状況です。
パパ活って、大学進学という建前で東京に来た、または就職したが稼げない女の子が安易に金持ちに性的取引をしてもらっているという認識です。
悲壮もなく、膣以外無価値の女子の小遣い稼ぎにしか見えません。僕の見立てが間違っていたらすみません。
安易に金を出すおじにも原因はあるとはいえ
「需要」がなければ「供給」も生まれません。援交市場を支えるのは買う側の存在であり、その意味で社会問題の共犯者と言えます。
とはいえ、需要と供給の問題になってしまうと、結局売る物は世界共通なので、売る場所を変えるだけかなと思います。
先月から話題になっている「ドバイ案件」。港区女子がドバイで当地の金持ちを相手に稼いでいると話題になりました。

ぶっちゃけ「わざわざ海外まで。たくましいな笑」と思ってしまいました。
ひと昔前はおっさんたちが慰安旅行と称して、東南アジアに女の子を買いに行っていたので、結局同じことですよね。
最近はそんな話は聞かないので、円安・物価差を背景に買い手(おじ)よりも売る方(女子)が優位になり、自ら出稼ぎに行く女子が増えているということでしょう。
正直、そこまでして金を稼ぐというのはほぼプロと言えるし、国内の法律が及ぶものではないので、「殺されないようにがんばってください」とか言えません。
パパ活女子は親の敗北
親が子どもに伝えるべきメッセージは、「あなたの価値は、あなたの身体の魅力や性的な魅力だけではない」くらいです。
そもそもそんなことを伝えるまでもなく、社会的な価値を身につけさせる必要があります。
地味ですが、ちゃんと勉強させるとか、忍耐力をつけるとか、あとはスキルを身につけるようにするしかありません。
そこを見いだせられなかった女の子が、一定の確率でパパ活女子に成り下がるということなので。
となると、やはり冒頭Xの「娘にパパ活をさせない方法より、息子を援交おじさんにしない方法が知りたい」とは、対称性の議論にはならないですね。
援交おじに育てない方法
正直、「援交おじさん」になるのって、僕が知るおじさんたちを見るかぎり、単なる性欲の問題じゃないんですよね。そこには複数の要素が絡んでいるように思います。
性に対する歪んだ芽(認識)を早い段階で摘む
セックスが取引や力の行使ではなく、互いの合意と尊重に基づくものだということを教える必要があります。現代はネットで簡単にFANZAやPornhubで簡単に性的コンテンツが手に入るし、歓楽街に行けば簡単に女子のカラダを一時的に自由にすることができてしまう。こういう「金で性が買える」という大人の知識を知る前にまともな感覚を身につけさせるべきでしょう。
経済的な優位性の使い方
お金を持つことは、それ自体は悪いことじゃない。でも、その経済力で何をするかが問題です。金があるからといって、人を買うことはできないし、すべきでもない。
風俗の利用なら「金で人の心まで買える」なんて誤解はないと思うけど、パパ活の場合だと「金でなんでも動かせる」とか「俺、実はモテる?」と勘違いするケースはありそう。
そんなことはないと伝えるしかないでしょう。
女性を人間として見る能力
これが一番重要かも。女性を性的対象としてしか見られない男は、結局「援交おじ」予備軍です。母親や姉妹がいれば、その存在を通じて女性を理解する機会がすでにあります。でも、それだけじゃ足りないかも。
孤独に対する対処法
「援交おじ」の多くは、実は性欲よりも孤独感や承認欲求を満たすために若い女性にお金を使っているんじゃないですかね?
息子には、健全な人間関係の作り方や、孤独に対する健全な対処法を教えられると良いですね。趣味とか、コミュニティとか。柔術やれば変なトラブルにも見舞われないと思うんだけど。
まあ、最終的には息子が大人になったときの判断ですが、「金があるから若い子と寝られる」という考え方がカッコ悪いと思える価値観を育てるのが、親の役目なのかなと思います。
SNSでも非対称性を感じる
そういえば「パパ活」と「援交」って、本質的には同じことなのに、なぜか「パパ活」は自己決定権の行使みたいに美化されがちですよね。Abemaニュースによると、SNSでは「パパ活アカ」とかあって、若い女の子たちが情報交換してたりする。
いただき女子リリちゃんが逮捕された後のニュースでは、若い女性の間で恋愛弱者の男性をどう嵌めるかの情報交換が盛んだったという情報ががありました。
でも「援交おじアカ」なんて聞いたことないし、あったら即BANでしょう。この非対称性もおもしろいところです。
結局、息子には「自分の価値は稼ぎだけじゃない」「女性の価値はカラダだけじゃない」という当たり前のことをしっかり伝えておくことが、一番の予防策なのかなと思います。
以上です。それではまた。
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【蛇足】ChatGPTで下書きのチェックをさせようとしたら、拒否されました笑

「売春」「援交」というワードに過敏に反応したのだと思いますが、キーワードに反応して拒否感を示すってXにいる人みたいだなと思います。
ちゃんと中身を読めば、それらを助長するものでないことなんて明らかなのに。なお、Claudeはやってくれました👏
