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【第263回】 Marketing Cloud Next : CRM レコードページの拡張表示機能

Marketing Cloud Next(Marketing Cloud Growth & Advanced Edition)を使用する際には、Sales Cloud および Service Cloud との連携が必要です。

これらのクラウドで管理されている顧客データが、Marketing Cloud Growth & Advanced Edition のデータソースとして機能します。逆手に取ると、この連携により、取引先責任者やリードのレコードページにデータを戻し、表示を拡張してインサイトを追加することも可能になります。

この拡張表示機能を活用することで、顧客データに基づいたインサイトの追加が容易になり、顧客理解の深化や業務運用の効率化が実現します

今回ご紹介する主な拡張機能は、以下の 4 つです。

  1. Data Cloud Profile Engagement:プロファイルエンゲージメント

  2. Data Cloud Profile Insights:プロファイルインサイト

  3. Data Cloud Copy Field:コピー項目強化

  4. Privacy Consent Status:同意ステータス


1. Data Cloud Profile Engagement

この機能を使用すると、統合個人プロファイルに関連する過去 7 日分の「エンゲージメントアクティビティ」を表示可能です。たとえば、どのメールを送信したか、開封・クリックしたかが時刻とともに表示されます。これにより、どのようなメールに興味があったのかをリアルタイムで把握できます。

設定手順

取引先責任者やリードのレコードページの編集画面を開きます。左側のコンポーネントリストから「Data Cloud Profile Engagement」を選び、キャンバスにドラッグ&ドロップします。

取引先責任者の場合、以下のように設定します。

照合対象:取引先責任者 ID(※リードの場合は、リード ID)
データスペース:default
統合個人 DMO:Unified Individual
統合個人リンク:Unified Link Individual
エンゲージメント DMO を選択:すべて選択

デフォルトでは過去 7 日間のデータが表示されますが、フィルターアイコンをクリックして、過去 30 日間または 90 日間のデータを表示することも可能です。

注意:

  • Unified Individual のデータを使用した表示は、基本的に Data Cloud クレジットが消費されます。データ範囲を広げると、その分クレジット消費が増えます。

  • 画面を切り替えると、再びデフォルトの 7 日間に戻ります。

  • 開封の実績には、Apple Mail の MPP(メールプライバシープロテクション)による開封や、Google アプリによる自動開封も含まれます。


2. Data Cloud Profile Insights

Data Cloud Profile Insights を使うと、Data Cloud で設定済みの「計算済みインサイト」から、統合個人プロファイルに関連する特定の基準を表示することができます。

設定手順

取引先責任者やリードのレコードページの編集画面を開いたら、左側のコンポーネントの中から「Data Cloud Profile Insights」を選択してキャンバスへドラッグアンドドロップします。

取引先責任者の場合、以下のように設定します。

照合対象:取引先責任者 ID(※リードの場合は、リード ID)
データスペース:default
統合個人 DMO:Unified Individual
統合個人リンク:Unified Link Individual
計算済みインサイト:全体マーケティングスコア
基準:Engagement_Score

注意

  • 1 つのディメンションを持つ「計算済みインサイト」からの基準のみを表示できます。

  • 基準が「金額」の場合、基準の選択画面の下にある「通貨として書式設定」のチェックボックスを選択することで、通貨表示が可能です。

ちなみに、デフォルトで作成された以下のような計算済みインサイトの名前は「初期設定時の言語設定」によって決まるものとなり、現状では、後から変更ができません。英語がご希望の場合でも、それは諦めましょう。

注意:なお、現在「既知の問題」が発生しており、ご利用中のアカウントによっては、マーケティング適合スコアのみが選択でき、以下の 2 つの計算済みインサイトが選択できない場合があります。

  • 全体マーケティングスコア

  • マーケティングエンゲージメントスコア


3. Data Cloud Copy Field

Data Cloud Copy Field を使うと、レコードページの項目に Data Cloud の値を表示することができます。前述の Data Cloud Profile Insights に似た機能になります。

設定手順

1. まず、通常の手順で数値型の「Engagement Score」という名前の新規項目を用意します。

2. 権限セット「Data Cloud Data Aware Specialist」以上を持っているユーザーにおいて、Data Cloud Copy Field の「新規」をクリックします。

3. ここで、「データスペースが見つかりませんでした。1 つ以上のデータスペースが存在することと、データの取得元であるすべてのデータスペースへのアクセス権があることを確認してください。」(We couldn’t find your data space. Make sure at least one data space exists and that you have access to all data spaces you want data from.)というエラーが発生して、先に進めない場合は、以下の対応を行います。

手順

  1. 「設定」>「権限セット」から「Data Cloud アーキテクト」(旧名称:Data Cloud 管理者)を選択します。

  2. アプリケーション」セクションの「Data Cloud データスペース管理」を選択します。

  3. 「データスペース」で「編集」をクリックします。

  4. 「デフォルト」のデータスペースを「有効」にします。

  5. 「保存」をクリックします。

4. 計算済みインサイトを選択します。

5. レコードページに表示したい項目を選択します。

6. コピーフィールドの定義名を決定します。この名前は表には出ません。

7. 最初に作成した取引先責任者の項目とマッピングします。

8. 同期を開始します。(30 分~ 1 時間程度で初回分が同期されます。)

9. もし権限エラーが発生した場合は、青枠のリンクをクリックします。

10. 取引先責任者オブジェクトに移動して、「オブジェクト権限」の「すべて変更」を選択したら、「項目権限」でマッピングで処理する CRM 側の項目名を探し、「編集アクセス権」にチェックを入れてください。

11. 再度検証すると権限エラーは発生しませんので、同期を開始します。

12. 同期が完了すると、データが反映されます。


4. Privacy Consent Status

最後に紹介する Privacy Consent Status は、以前の記事「同意データの管理と運用ガイド」でも触れましたが、ここで改めて説明します。

※ Spring '26 以降、個人取引先でもサポートされるようになりました。

設定手順

取引先責任者やリードのレコードページの編集画面を開き、「Consent」というカスタムタブを設けたら、左側のコンポーネントリストから「Privacy Consent Status」を選択し、キャンバスへドラッグ&ドロップします。

これにより即座に、レコードページで各サブスクリプション登録に対する同意状況を確認することができるようになります。

また、画面右端に表示されるプルダウンメニューをクリックすることで、手動で同意の変更(新規登録も可能)ができます。

オプトイン または オプトアウト を選択して保存できます。この変更内容が、データモデルオブジェクト「Communication Subscription Consent」で確認できるようになるには、約 2 ~ 3 分程度 かかります。CRM レコードページの画面上は、すぐに変更されますが、オプトインのデータとしては、Data Cloud 上のデータの方が正になります

注意:現在、既知の問題 でユーザーの言語設定が英語になっていないと、このコンポーネントからオプトイン/オプトアウトの更新が出来なくなっています。Winter '26 のアップデートにより解消するということですので、英語以外のユーザーの方はこの更新を待ってください。

💡 こちらは Winter '26 のリリースのタイミングで解決しました!


いかがでしたでしょうか。

ちなみに、先ほど連携したコピーフィールド「Engagement Score」の場合は、リストビューでの表示が可能です。スコアが高い順に並び替えることで、より効果的なマーケティングアプローチを実現できます。

これらの機能は、Marketing Cloud Growth & Advanced Edition が Sales Cloud、Service Cloud との連携を前提としており、Data Cloud 基盤で動作しているからこそ実現できるものです。ぜひ業務に活用してみてください。

今回は以上です。


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