【第442回】 Marketing Cloud Engagement に関するセキュリティ対応
今回、2026 年 1 月 21 日 23:00(UTC) に、Salesforce が行った Marketing Cloud Engagement のセキュリティ対応は、運用上の問題を含みそうです。
※ 日本時間では、2026 年 1 月 22 日 8:00(JST)に実行完了しています。

何が起きたのか?
Salesforce のセキュリティチームは、Marketing Cloud Engagement から送信されるメール内リンクに影響するセキュリティ上の問題を認識しました。
影響対象となった主な機能は以下です。
クリックトラッキング(トラッキングを有効にしているリンクのすべて)
Cloudpages(Cloudpages へのリンク)
Forward to a Friend(友人への転送のリンク)
Profile Center(標準プロファイルセンターへのリンク)
Subscription Center(標準購読センターへのリンク)
Unsub Center(購読取り消しのリンク)
View as a Web Page(Web 版で表示のリンク)
※ Cloudpages URL を直接開く場合はエラーとなりません。あくまで、メールから Cloudpages へ遷移した場合にリダイレクトでエラーとなります。
修正前に起こり得たリスク
この問題が悪用された場合、第三者が不正に以下の情報を閲覧できる可能性がありました。
CloudPages 上に表示されるデータ
Forward to a Friend / Profile Center / Subscription Center / Unsub Center に関連する一部の購読者情報
「View as a Web Page」を通じたメール内容の閲覧
ただし、現時点で実際に不正アクセスや顧客データの不正利用が行われた事実は確認されていないとのことです。
Salesforce は何を行ったのか?
Salesforce はこの問題を重大なものと捉え、迅速に対応・修正を実施しました。
主な対応内容
AES-GCM 方式による暗号化をプラットフォーム全体に強化導入
2026 年 1 月 21 日 23:00(UTC) に展開完了
※ 日本時間では、2026 年 1 月 22 日 8:00(JST)
既存リンクの失効について(重要)
これが単なるセキュリティの強化のお知らせだけなら良いのですが、この後が問題です。
失効されたリンク
2026 年 1 月 21 日 23:00(UTC)以前に生成されたリンクは、
2026 年 1 月 23 日 21:00(UTC) に失効されました。(なぬっ?)
日本時間の場合:
2026 年 1 月 22 日(木)8:00(JST)以前に生成されたリンクは、
2026 年 1 月 24 日(土)6:00(JST)に失効されました。
失効対象となったリンク:
クリックトラッキング(トラッキングを有効にしているリンクのすべて)
Cloudpages(Cloudpages へのリンク)
Forward to a Friend(友人への転送のリンク)
Profile Center(標準プロファイルセンターへのリンク)
Subscription Center(標準購読センターへのリンク)
Unsub Center(購読取り消しのリンク)
View as a Web Page(Web 版で表示のリンク)
失効後の挙動
つまり……
過去に送信したメールのすべてのリンクが「有効期限切れ」扱いとなり、
遷移なくなりました。
※ つまり、1 月 21 日(水)以前のメールのリンクは全滅しています。
特に注意すべきなのは、
👉 「購読取り消し(Unsubscribe)」リンクも例外なく失効するという点です。
標準の購読取り消しリンクを利用している場合は、十分な注意が必要です。
ちなみに、失効したリンクは、デフォルトでは Salesforce のエラーページへリダイレクトされます。
もし、自社サイトのエラーページへのリダイレクト設定を行っていない場合は、以下のメッセージのみが表れます。
This link has expired. Please contact the sender of the email for more information.
URL 文字数の大幅増加にも注意
今回の暗号化強化により、暗号化 URL の文字数が大幅に増加しています。
これらの URL を CRM やデータエクステンションに保存している場合、
文字数制限不足によるエラーが発生する可能性があります。
修正前:約 180〜255 文字
修正後:約 400〜580 文字
注意:フィールド長の見直しが必要になる場合があります。
配信到達性の低下のインシデント
1 月 21 日(水)頃から発生している 一部ドメインにおける配信到達性の低下(バウンス率が二桁台まで急増している事象)についても、今回のセキュリティ対応との関連性があるのではないかという議論が出ています。
ただし、現時点では 明確な因果関係や詳細は確認できていません。
この障害が続いているかは、以下の Trust を常に確認してください。

↓↓↓ 解決したようです ↓↓↓

いかがでしたでしょうか。
本件は現在、世界的に問題となっており、日本だけの話ではありません。
確かに、
不正アクセスや顧客データの不正利用リスクと比べれば、
リンクの有効期限切れで済む方がマシとも言えます。
とはいえ、かなり急な変更だったのも事実です。
まずは、皆さんにも「お知らせメール」が飛んでいると思いますので、
本件を正しく認知し、対応できるところから着実に対応していきましょう。
今回は以上です。
