日本精神のタイムカプセル、台湾。
先月、台湾へ旅をしてきました。
3泊4日。
「台湾 魂の原点へ 〜日本の心を思い出す旅〜」と名づけた
初めてのツアー企画でした。
帰国した今も、まだ余韻の中にあるくらい、特別な旅でした。
うまく言葉にならないものが、胸の中に残っています。
少しずつ書いていこうと思います。
飛虎将軍廟で歌った「国歌」
台南にある飛虎将軍廟(ひこしょうぐんびょう)。
ここには、故・杉浦茂峰兵曹長(のちに少尉に特進)が祀られています。
太平洋戦争末期、台湾の地で命を落とした日本海軍の操縦士。
台湾の地元の方々が、今も毎日、大切に大切にお祀りし続けてくださっています。
お線香をあげて、タバコをお供えして、みんなで「君が代」と「海ゆかば」を歌いました。
歌って、不思議ですね。
自然と涙が出てくるんです。
「海ゆかば」は、本来であれば国歌になっていたくらい大切な歌。そんな歌を、台湾の方々が毎日、朝に夕に歌い、手を合わせてくださっている。
信じられない気持ちもあって。
でも同時に、それくらいしたくなるほど、当時の日本人が生き様で「何か」を残していたんだと感じて。
こんなふうに日本人が神として祀られている場所が、台湾中にたくさんあると言われています。まだまだ知られていない場所も多い。
現地でさまざまな説明を伺い、時間を過ごしたあと、最後にみんなで「ふるさと」を歌いました。
これがまた、涙腺を・・・
廟を守ってくださっている郭さんも、涙を流されていました。
それを見たら、またボロボロと涙が溢れてきてしまって。
志をはたして いつの日にか帰らん
山は青き故郷 水は清き故郷
帰りのバスでも、誰かが歌い始めたらみんなで歌うことになりました。日台交流会でもみんなで歌って。
ツアーに参加してくれていた小学1年生の男の子が、お母さんにこう話してくれていたそうです。
「涙が出そうな気持ちになった」
六歳の子が、感じている。
言葉にならないものが、ちゃんと伝わっている。
それもまた嬉しかったことの一つでした。
17歳が覚悟して向かった場所
台北の芝山巌(しざんがん)
ここに、台湾の教育の礎を作った六人の先生方が眠っています。
「六士先生」と呼ばれる方々。
彼らは、これから襲われることが分かっていながら、逃げませんでした。戦いもしませんでした。むしろ、死ぬことになってもそれは本望であるというくらいの覚悟で、台湾の教育の原点であるこの地へ向かっていかれました。
周囲の人は忠告して、止めに入った。
それでも行った。
その中の一人は、しかも17歳でした。
今回は、六士先生のお一人である楫取道明先生の子孫、小田村直昌先生もご一緒してくださっていました。みんなでお墓掃除をして、丁寧に丁寧にお参りさせていただきました。
あの時命を失ってまでも乗り込んでいったこと・・・
「それでよかったんだ」と思える日本に、台湾に、日台関係にしていきたい。
そう思いながら、芝山巌をあとにしました。
実は、この芝山巌は、僕にとって特別な場所になっています。
昨年8月に初めて訪れた帰り際、ある一人の男性と偶然目が合って、挨拶をしました。
会話をしていくと、日本語世代の方だということが分かりました。
士林国民小学校を卒業されたその方は、「ああ、ようこそお越しくださいました」と、澄んだ日本語で返してくださいました。
その佇まいや、発せられる空気がとても特別で。「日本人だ。日本人より日本人だ」と思ってしまうくらいの方でした。
今回またお会いできたらと思い、ツアー前日には再会を祈りながら3時間ほど芝山巌で待っていました。
残念ながら、その日はお会いできなかった。
でも帰国した夜、突然台湾から国際電話がかかってきました。
「また何か忘れ物したかな」と思ったら、その方でした。
芝山巌のスタッフに伝えていた僕の電話番号を聞いて、わざわざかけてくださったのです。
「今度台湾に来られる際はぜひ」
その一言に、日本語世代の方が持つやさしさを、また感じました。
有り難いなぁ。
前回もそうでした。日本語世代の男性は、神様からのギフトのように、最終日にサプライズを起こしてくださいます。
こうした出会いを、記録に残していくこと。
日本語世代の方々のお話を伺えるのは、あと数年が最後のチャンスだと思っています。
何度でも台湾に足を運んで、丁寧に記録していきたい。
祈りと笑いと涙を、台湾の地に響かせた。
今回のメンバーは、みんな個性の塊でした。
共通項を挙げるとすれば、祈り心と素敵な笑顔の持ち主であること。
そして、本来は団体ツアーなんて嫌で仕方ない人ばかりだったこと(笑)
でもだからこそ、個性が爆発し合って、最高に響き合う時間になりました。
ジョー・リーさんのご案内のもと、福嶋弘祐住職の般若心経と一緒に、あらゆる業界・職種・年代の方々が心を合わせて祈り、笑い、涙した3泊4日。
旅の中で、それぞれが語り合いながら自然と距離が縮まっていく。
そのシーンを見ながら、ずっとニヤニヤしてしまっていました☺️
初めてのツアー主催でしたが、参加してくれたみんながメンバーのことを絶賛してくれていて。このメンバーで行けたことが、何より喜びだし、自慢です。
ツアーっていいなぁ、と思いました。
今、僕の中に新たなライフワークが生まれつつあります。
日台に笑顔の架け橋をかけること。
台湾精神、日本精神を学ぶ場をつくること。
一人でも多くの日本人を、台湾へお連れすること。
これが今、突き動かされるように感じていることです。
「それでよかったんだ」と思えるような日本にしていくために。
できることを、一つずつ。
何度でも台湾に足を運んで、大切に活動していこうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
大久保信克
