銀河連合株式会社 #7 宇宙清掃員
銀河連合株式会社は、ついに宇宙ゴミ問題を解決するための新制度を導入した。
その名も「スペース・クリーナー制度」。
宇宙空間に漂う人工衛星の残骸やロケット片を、専門の清掃員が回収する仕組みだ。
清掃員のひとり、タカハシは今日も宇宙空間を漂っていた。
彼の仕事は単純で、ただゴミを拾い、指定の回収船に運ぶだけ。
だが、ある日、奇妙な物体を見つけた。
金属でもプラスチックでもない。
まるで“生き物”のように、ゆっくりと脈動している。
「新型の宇宙ゴミか…?」
タカハシは慎重に近づき、回収ネットで包み込んだ。
すると、その物体が突然、彼のヘルメット越しに話しかけてきた。
「助かった。私は宇宙の管理者だ。
君たちの星が出した“ゴミ”をずっと片付けていた」
タカハシは驚いた。
「じゃあ、あなたは…宇宙の清掃員?」
「そうだ。だが、もう限界だ。
君たちの文明は、ゴミを出しすぎる」
物体はため息のような振動を発した。
「だから、決めた。
今度は“発生源”を片付けることにする」
タカハシは慌てて回収ネットを外そうとしたが、遅かった。
物体は光を放ち、地球に向けて一直線に飛んでいった。
その瞬間、タカハシの通信機に本部から連絡が入った。
「タカハシ君、今日の回収物の報告を頼む」
タカハシはしばらく沈黙したあと、静かに答えた。
「…宇宙ゴミが、ひとつ増えました」
