銀河連合株式会社 #31 銀河離職率の秘密
銀河連合は、毎年のように深刻な問題を抱えていた。
それは――
離職率が異常に高い。
どの惑星の企業も、どの種族の職場も、なぜか人が(宇宙人が)辞めていく。 そこで連合は、原因を調査するために特別チームを結成した。
案内役は、いつもの無表情ロボット・K-08。 調査員として同行するのは、地球人のタナカ、触手族のゼル=マル、光生命体のルミナ、クル族のクル=ル。
【調査その1:ワープ通勤が負担】
K-08は淡々と説明した。
「ワープ通勤は便利ですが、“到着した瞬間に疲労が倍増する”副作用があります」
【調査その2:上司の存在が重力級】
巨大な宇宙怪獣が吠えた。
「グォォォォル!!」
K-08は静かに言った。
「こちらが典型的な“上司”です。部下のストレス指数は、ブラックホール並みです」
【調査その3:休暇制度が罠】
クル=ルが青ざめながら聞いた。
「休暇があるのに、なんで活用しないんです?」
K-08は淡々と答えた。
「休暇を取ると“復帰後の仕事量が2倍”になるためです」
タナカは遠い目をした。
【調査その4:評価制度が闇】
ゼル=マルが叫んだ。
「評価制度が原因じゃないのか?」
K-08は静かに答えた。
「はい。
“成果を出すと仕事が増える”という銀河共通の文化が存在します」
全員が青ざめた。
【最終調査:辞めた理由の本音】
K-08は、過去に辞めた労働者たちのデータを開いた。
そこには、たった一行だけ記されていた。
「働きたくなかった」
タナカはつぶやいた。
「…宇宙の真理だな」
K-08は満足げに言った。
「以上が、銀河離職率が高いからくりです。
では次は、離職を防ぐための銀河副業制度を推進します。」
