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自分をなくした書き方からのリハビリ

「いつも大変お世話になっております。
お忙しい中、ご連絡いただきましてありがとうございます」

普段、仕事で使う文章といえば、まずはこの冒頭からのビジネスメール。
「いつ」の文字まで打てば、予測変換で完結した文章がパッとでてくる。一連の動作は末端神経にまで浸透していて、すかさず薬指がEnterキーに伸びている。
いかに相手に失礼なく、簡潔に用件を伝えるか。それに徹するのみ。
(と言いつつも、心をこめていない・・)

たまに親しげに送られてくるお返事に、つい自分の気持ちを挟みたいところ、そこはぐっと堪え「大変恐縮に存じます」と、心の顔を能面にして打ちこむ。
会社の顔として書く文章は、努めて自分を消し去るようにしている。

生きた文章を書いていこう。そう決心したとき、頭の中でまだ形になっていない、熱情に近い何かが、次々と顔を出してはすぐその影を潜める。
うまく掴み取れたとしても、それにふさわしい言葉をのせられなくて、泣く泣くまたその川にかえす。
考えるだけでは何もうまれない。
とにかく書く。書いて、失敗してを繰り返していく。いずれ文章という土壌から、自分らしさが芽吹いて育ち、きっとたくさんの花が咲き乱れる。
そんなことを夢みながら、リハビリトレーニング。

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