日常の“風”が導く、優しいミステリー_過ぎ行く風はみどり色/倉知淳
今回は「日常の“風”が導く、優しいミステリー」の紹介です。
優しいタイトルと和やかの表紙に反して本格的な長編ミステリーとなっています。
これから本を読む方も既に読んだ方も記事を読んでいただけると幸いです。
以下、「作者」「概要」「物語のあらすじ」「感想」が続き、ネタバレはありません。
『過ぎ行く風はみどり色/倉知淳』
作者
倉知淳さん
生年月日:1962年4月25日
出生地:静岡県
最終学歴:日本大学芸術学部演劇学科卒業
主な受賞歴:
2001年 本格ミステリ大賞(小説部門)『壺中の天国』
概要
単行本発売日:1995年6月30日
文庫本発売日:2003年7月18日
出版社(単行本・文庫本の順):創元クライム・クラブ(単行本)、創元推理文庫(文庫)
物語のあらすじ
神様お願いです、私の想いがあの人に届きますように―
密室、降霊会、幽霊による毒殺。
方城家を襲う連続不可能殺人の謎。
名探偵猫丸先輩、最大の事件。
邪険な扱いしかしなかった亡き妻に謝罪したい――
一代で財を成した傑物、方城兵馬の願いを叶えるため、長男の直嗣が連れてきたのはなんと霊媒師。
自宅で降霊会を開いて霊魂を呼び寄せようというのだ。
霊媒のインチキを暴こうとする超常現象の研究者までもが乱入し騒然とする中、兵馬が密室状態の離れで撲殺される。
霊媒は方城家に悪霊が立ち籠めていると主張、かくて調伏のための降霊会が開かれるが、その席上で第二の惨劇が起きた。
名探偵猫丸先輩がすべての謎を解き明かす、本格推理小説の雄編。
感想
倉知淳さんらしい軽やかな筆致と確かなミステリー構成が魅力の作品です。
シリーズものとは違う独立したストーリーの中で、読者は日常の風景の中に潜む不可思議さや人間模様を感じ取ることができます。
ミステリーとしての仕掛けや展開だけでなく、登場人物たちの心理や会話からも温かさやユーモアが伝わり、読み終えた後に“余韻”として心に残る物語です。
本格推理が好きな方にはもちろん、思索的な読書体験を求めている方にもおすすめできる一冊です。
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