「読んではいけない本」を読むという体験_出版禁止/長江俊和
今回は「「読んではいけない本」を読むという体験」を紹介します。
こちらの作品、シリーズものとなりますのでハマったら当分読む本には困らなくなりますよ。
これから本を読む方も既に読んだ方も記事を読んでいただけると幸いです。
以下、「作者」「概要」「物語のあらすじ」「感想」が続き、ネタバレはありません。
『出版禁止/長江俊和』
作者
長江俊和さん
生年月日:1966年
出生地:大阪府
最終学歴:立命館大学卒業
主な受賞歴:2000年、第13回フジテレビヤングシナリオ大賞佳作受賞「報道協定」
概要
単行本発売日:2014年
文庫本発売日:2017年
出版社:新潮社
物語のあらすじ
著者長江俊和氏が手にしたのは、いわくつきの原稿だった。
題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。
内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。
死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。
不倫の果ての悲劇なのか。
なぜ女だけが生還したのか。
息を呑む展開、恐るべきどんでん返し。
異形の傑作ミステリー。
感想
本作は「これは本当に読んでいいのだろうか」と感じさせる独特の読書体験が印象的な作品です。
フィクションでありながら、ノンフィクションの記録やルポルタージュを読んでいるかのような臨場感があり、読み進めるほどに現実と虚構の境界が曖昧になっていきます。
派手な展開やわかりやすい謎解きではなく、行間や構成そのものに仕掛けが施されているため、注意深く読むほど違和感が積み重なっていく感覚を味わえます。
読み終えた後も、どこまでが事実でどこからが創作なのかを考え続けてしまい、誰かと感想を語り合いたくなる一冊です。
ミステリーが好きな方はもちろん、「読む行為そのもの」を揺さぶられるような作品を求めている方にも強くおすすめできます。
関連商品
冒頭にも書きましたが、シリーズものですので興味がある方は以降もそちらをご覧になってください。
▽第二弾『掲載禁止』
人の死を見るツアーに参加したジャーナリストが目にした異様な光景(「原罪 SHOW」)、マンションの天井裏に潜む歪んだ愛(「マンションサイコ」)。
恋愛していたら決して読んではいけない戦慄作「斯くして、完全犯罪は遂行された」の他、不気味な読み味の「杜の囚人」と、どんでん返しに言葉を失う表題作「掲載禁止」。
繰り出される謎と仕掛けに、一行たりとも目を離せない衝撃の作品集!
▽第三弾『出版禁止 死刑囚の歌』
『出版禁止』でミステリー界を瞠目させた長江俊和氏。
巧みに張りめぐらされた伏線と、きわどく忍び込ませたトリックに、読んだ後、「騙された! 」「えーっこういう話だったの?! 」と読者諸氏の絶叫と驚嘆をひき起こした。
ミステリーとしてのクォリティの高さと、フェイクドキュメンタリーのリアルな禍々しさで、多くのファンの心を鷲づかみにしたのだが、その長江氏が満を持して発表したのが、本書『出版禁止死刑囚の歌』である。
冒頭から、意味深な言葉が配されている。
「人の悪行を全て悪魔のせいにできるなら、これほど便利な言葉はない」
奇妙さなど少しも感じられないこの言葉に、読み終わった人は呆然とし、戦慄するに違いない。
そして必ず天を仰ぐだろう。「今回もまた騙された! 」と。
▽第四弾『掲載禁止 撮影現場』
不気味な廃墟で言い合いをする二人の男の衝撃的結末「例の支店」、自分が犯人だと自首してきた男と、問い詰める側の間で進行する奇妙な議論「哲学的ゾンビの殺人」、カリスマ映画監督の作品に出演した役者が見た、とんでもない光景「撮影現場」、仕掛けが冴える著者の真骨頂特別書下ろし「カガヤワタルの恋人」。
その他「ルレの風に吹かれて」「この閉塞感漂う世界で起きた」「イップスの殺し屋」「リヨンとリヲン」など、怖いのに読むのが止められない全八編。
心臓の弱い方は、ご注意ください。(解説・真梨幸子)
▽第五弾『出版禁止 ろろるの村滞在記』
ある廃村に関する噂。未解決事件の謎。
近畿地方のある奥深い山間部に、村はあった。心に深い傷を負い、積年の恨みを抱えた人々が最後に辿りつく「すくいの村」。
だが、そこには呪いで人を殺すという根強い噂が……。
2008年、近隣の廃村で陰惨な死体遺棄事件が発生。
現場は暗い森に囲まれた酒内湖畔。遺体は切断され、樹木に釘で打ち付けられていた……。
発禁となったルポライターの手記、エグすぎる真相。二度読み必至の衝撃作!
『出版禁止 いやしの村滞在記』を改題。
▽第六弾『出版禁止 女優 真里亜』
撮影中止か、さもなくば死を! 呪われた映画に挑んだ新進女優に密着する。
主演俳優すべてが不可解な死を遂げてきた、呪われたシナリオ。
三度復活した因縁の企画に、新進女優が果敢に挑む。
モチーフは、実際にあった連続殺人事件。
昼間は目立たないOLが、夜は街角に立って客を取り、時に絞殺する。
主役の殺人鬼の役作りに悩むうち、いつしか女優自身も、心の平穏を失っていく。
惨劇は、またしても繰り返されてしまうのか?
今度の謎は、シリーズ最強にして最凶!!
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