読む手が止まらない。終末世界で繰り広げられる極上ミステリー_此の世の果ての殺人/荒木あかね
今回は「読む手が止まらない。終末世界で繰り広げられる極上ミステリー」の紹介です。
こちらの作品は本屋さんで「第68回江戸川乱歩賞史上最年少&満場一致受賞」という帯を見て、購入してしまいました。
これから本を読む方も既に読んだ方も記事を読んでいただけると幸いです。
以下、「作者」「概要」「物語のあらすじ」「感想」が続き、ネタバレはありません。
『此の世の果ての殺人/荒木あかね』
作者
荒木《あらき》 あかねさん
生年月日:1998年10月19日
出生地:福岡県
最終学歴:九州大学文学部卒業
主な受賞歴:2022年 第68回江戸川乱歩賞『此の世の果ての殺人』
概要
単行本発売日:2022年8月24日
文庫本発売日:2026年3月13日
出版社:講談社
主な受賞歴:2022年 第68回江戸川乱歩賞
物語のあらすじ
第68回江戸川乱歩賞受賞作。
史上最年少、選考委員満場一致。
「大新人時代」の超本命!
本格ミステリーの骨法もよく心得ている――綾辻行人
特A、もしくはA+、もしくはAA――月村了衛
二人の女性のバディ感が最高に楽しい――柴田よしき
極限状況で生きてゆくひとが、愛しくなる――新井素子
非日常を日常に落とし込む、その手捌きは実に秀逸である――京極夏彦
―滅びゆく世界に残された、彼女の歪んだ正義と私の希望
正義の消えた街で、悪意の暴走が始まったー
小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。
そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。
小さな夢を叶えるために。
年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。
教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。
感想
「第68回江戸川乱歩賞史上最年少&満場一致受賞」という肩書きに驚かされますが、読み始めるとその評価にすぐ納得しました。
小惑星が衝突し、地球が滅亡する。
そんな非現実的な設定なのに、不思議なくらい物語に没入できます。
むしろ極限状況だからこそ、人間の本質がむき出しになっていてぐっと惹き込まれました。
人がほとんど消えた九州という異様な静けさの中で繰り広げられる非日常には、強い没入感があります。
その空気感がとても印象的でした。
そして何より、限られたヒントを丁寧に拾いながら犯人を追い詰めていく推理が見事です。
「次は何がわかるのか」と気になって、本を閉じるタイミングを失ってしまいました。
状況がスピーディーに変わっていくのも面白かったです。
そして、読みながら何度も考えたのは「もし地球が本当に終わるとしたら、自分はどんな状況でその瞬間を迎えるのだろう」ということです。
誰と過ごすのか、何を諦めて何を最後までやり遂げたいのか。
そんな問いを自然に突きつけてくる作品でした。
ミステリーとしての面白さはもちろんですが、読後には人生そのものについて考えさせられる、不思議な余韻が残ります。
ただの終末ミステリーでは終わらない、強い読書体験を味わえる一冊です。
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