他人事ではいられない恐怖がここにある_悪寒/伊岡瞬
今回は「他人事ではいられない恐怖」を感じるミステリー小説の紹介です。
最初はよくある出向の暗い話かと思いきや・・・。
読んでいくうちにその世界観に惹き込まれます。
これから本を読む方も既に読んだ方も記事を読んでいただけると幸いです。
以下、「作者」「概要」「物語のあらすじ」「感想」が続き、ネタバレはありません。
『悪寒/伊岡瞬』
作者
伊岡 瞬《しゅん》さん
生年月日:1960年
出生地:東京都武蔵野市
最終学歴:日本大学法学部卒業
主な受賞歴:
2005年 横溝正史ミステリ大賞 『いつか、虹の向こうへ』
2016年 啓文堂書店文庫大賞 『代償』
2019年 啓文堂書店文庫大賞 『悪寒』
概要
単行本発売日:2017年7月
文庫本発売日:2019年8月21日
出版社:集英社
主な受賞歴:2019年 啓文堂書店文庫大賞
物語のあらすじ
憎んでいた上司が殺された。
犯人は、自分の妻だった──。
絶望の先にあるのは愛か、それとも……。
ベストセラー『代償』の著者による、緊迫の長編ミステリー。
薬丸岳氏推薦!
大手製薬会社社員の藤井賢一は、不祥事の責任を取らされ、山形の系列会社に飛ばされる。
鬱屈した日々を送る中、東京で娘と母と暮らす妻の倫子から届いたのは、一通の不可解なメール。
〈家の中でトラブルがありました〉
数時間後、倫子を傷害致死容疑で逮捕したと警察から知らせが入る。
殺した相手は、本社の常務だった──。
単身赴任中に一体何が?
絶望の果ての真相が胸に迫る、渾身の長編ミステリー。
感想
ごく普通の中年サラリーマンの日常が、少しずつ歪んでいく過程を丁寧に描いたミステリー作品です。
自分がおっさんなので主人公の気持ちになって読んでしまったのかもしれません。
派手な事件から始まるのではなく、違和感の積み重ねによって読者の不安を煽っていく構成が印象的です。
仕事や家庭に居場所を見失いかけた主人公の姿は現実味があり、没入しソワソワしながら読む方も多いのではないでしょうか。
物語が進むにつれて緊張感が高まり、どんでん返しから静かな恐怖が最後まで積もっていきます。
心理的な圧迫感を味わいたい方や、人間の弱さや脆さを描いたミステリーが好きな方にオススメしたい一冊です。
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