春に読みたい、心にそっと咲く物語_サクラ咲く/辻村深月
今回は「春に読みたい、心にそっと咲く物語」の紹介です。
学校が舞台の作品なので大人はもちろん、学生にも楽しめる作品となっています。
これから本を読む方も既に読んだ方も記事を読んでいただけると幸いです。
以下、「作者」「概要」「物語のあらすじ」「感想」が続き、ネタバレはありません。
『サクラ咲く/辻村深月』
作者
辻村 深月さん
生年月日:1980年2月29日
出生地:山梨県笛吹市
最終学歴:千葉大学教育学部卒業
主な受賞歴:
2004年、第31回メフィスト賞、『冷たい校舎の時は止まる』
2012年、第147回直木三十五賞、『鍵のない夢を見る』
概要
単行本発売日:2012年3月
文庫本発売日:2014年3月12日
出版社:光文社
物語のあらすじ
塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。
ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。
そこには『サクラチル』という文字が。
一体誰がこれを?
やがて始まった顔の見えない相手との便せん越しの交流は、二人の距離を近付けていく。(「サクラ咲く」)
輝きに満ちた喜びや、声にならない叫びが織りなす青春のシーンをみずみずしく描き出す。
表題作含む三編の傑作集。
感想
読み終えたあと、胸の奥に静かにあたたかいものが残る短編集です。
派手な事件が起きるわけではありません。
しかし、だからこそ心に響きます。
学校生活や対人関係のちょっとした不安や不満、自分の気持ちをうまく言葉にできないもどかしさ――そのどれもが、とても切なくて苦しくてリアルです。
青春ってこんな感じだったなと思います。
特に印象的なのは、「誰かの一言」が人生の景色を変える瞬間です。
大きな成功や劇的な変化ではなく、小さな勇気が未来を動かしていく。
その描写がとても優しく、読者に寄り添ってくれます。
学生時代を思い出す方もいるでしょうし、今まさに迷いの中にいる方もいるかもしれません。
どの立場で読んでも「自分にもこんな瞬間があった」と感じられる物語だと思います。
また、ちょっとしたミステリーと辻村深月さんらしい短編集の繋がりが見えるのも嬉しいです。
桜が咲く季節のように、少し切なくて、それでも前を向きたくなる一冊です。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました!!
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