見出し画像

【駐在員の本音】アメリカ人が日本に“駐在”してきたら

― 外国人駐在員が日本で直面する生活・仕事・医療のリアル ―

第36話


成田に降り立った彼は、自動改札の前で立ち止まる。
片手には紙の地図、もう片手には「敷金2ヶ月・礼金1ヶ月」と走り書きされたメモ。
アナウンスは日本語、看板は漢字。切符の買い方もわからず、駅員の優しい英語に救われる。
——数年前、私はサンフランシスコ空港で、まったく同じ位置に立っていた。


住まいの戸惑い

彼は不動産会社で「敷金・礼金」という言葉に首をかしげるだろう。
翻訳アプリを使っても、契約の仕組みを完全には理解できない。
それは、私がアメリカで「返金なしのデポジット条項」に青ざめた夜の裏返しだ。


仕事のギャップ

会議では沈黙が流れ、誰もすぐに結論を言わない。
「Yes」と返事をしたのに、後日ひっくり返される。
根回しや飲み会といった“見えないルール”を前に、彼は戸惑うだろう。
――まさに、私が「即決文化」に振り回されたあの日の逆パターンだ。


日常の驚き

病院では紹介状が必要で、自由に専門医に行けないことに驚くだろう。
スーパーに並ぶ、一つずつラップされた野菜。
電車の正確さに感動しつつ、朝の満員に押し込まれる日々に疲れていく。
異国の当たり前は、彼にとって“試練”に映る。


見えないコスト

給料の数字では測れない出費がある。
契約書を解読するために費やした夜、沈黙の会議で刻んだ心拍、そして帰宅後に漏れるため息。
それらは帳簿には載らないけれど、確かに毎日支払っている“見えないコスト”だ。


孤独の裏返し

そして何よりも、孤独だ。
日本語が壁になり、同僚とも距離がある。
「本当にここで、自分の価値を証明できるのか?」
その問いは、私がこちらで抱えた不安とまったく同じだろう。


駐在生活

逆の立場を想像すると、自分の駐在生活が客観的に見えてくる。
大変だった日々は、きっと彼らにとっても同じくらい大変だ。
だからこそ、もしアメリカ人の同僚が日本に駐在してきたら、私は少しでも寄り添いたい。

駐在の意味は“海外で働く”以上に、“お互いの孤独を理解すること”にあるのかもしれない。


👉 あなたならどう思いますか?
もし外国人が日本に駐在してきたら—彼らの目に、日本はどう映ると思いますか。


✈️ 駐在員の本音シリーズを読んでいただきありがとうございます。

このシリーズでは――
・駐在準備のリアル(手続き/お金/暮らし)
・アメリカ生活で直面する文化の違い
・「給料1.5倍でも心は満たされない」そんな駐在員の本音
を発信しています。


👉 フォローすると、毎週2本以上の“駐在のリアル”をまとめて読めます。
 ▼関連記事はこちら


💬 共感や疑問はコメントでどうぞ
🔁 役立ったらシェアで広めてもらえると嬉しいです
👤 フォローすると次回以降も見逃しません!


いいなと思ったら応援しよう!

駐在員の本音|戦略企画・海外人事の視点でつづる海外のリアル 読んでくださりありがとうございます。スキ/フォローだけでも励みになっています。無理のない範囲で応援いただけたら嬉しいです。