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#企画参加         橘鶫TsugumiTachibana さま

月の美しい夜。

気がつけば、その鳥はそこにいた。

鋭い眼差しでこちらを見据えると

音も出さず、まるで脳裏に直接語りかけるかのように思念を飛ばす。

「 其方は一体いつまでそうしているのだ 」

「 敵を切り裂く強い爪 掴んだ獲物は離さない。見事な爪があるというのに 何故それを隠す? 」

風が熱を奪う。


「 誰よりも早く走る、高く跳べる脚があるというのに。 何の為に鍛えてきたのだ? 」

月が静かに見守っている。

「 誰よりも大きな見事なその翼。窮屈に折り畳んで、そのように多くのものを背負っていては自由に飛ぶこともままならん。」

「 其方は一体いつまでそうしておるのだ 」

「 曇りなきまなこで、何を見ている? 」

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「 時を。 時を 見ている。

愛すべきもの達が 傷つかぬよう。

共に遠くまで行くには 急ぐ必要はない。


背負っているのではない。

背中に温もりを抱いているのだ。


それに。

背負ったままでも どこまでも 飛べる

それが生きる道標となるのだから。


彼らの目が曇ったとき

我が彼等の道標となろう。


彼らが飛ぶ事を忘れたとき

翼を広げて羽ばたいて見せよう。


彼らがつまづき、膝をついた時

我が抱えて歩いてやろう。


この爪は闇から彼らを守るため

いつでも研ぎ澄ませている。


それが、与えられたものの 使命なのではないか?

鳥よ。」

月明かりに照らされて、その異形の鳥は

少し空気を柔らかくした。

「 わかっておるなら、いいのだ。

  相変わらずだな、其方は。

  何かあれば呼ぶがよい。

  忘れるでない。其方とて、守られるべき

  時がある。

  そのときは思い出せ。

  馳せ参じよう。其方のために。

彼らもまた 弱いばかりではないしの。 」

鳥は飛びたった。

飛翔する鳥の羽音だけが響く空を

月は静かに照らしていた。

【 参加の企画 】

橘鶫TsugumiTachibanaさま、何かを訴えるような鋭い目の光に、書いてみました。

よろしくお願い致します🙇🏻‍♂️

かっちーさんの記事を見て。

いつもきっかけを ありがとうございます😊








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