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ギガの購入

モバイル端末のデータ通信量を表すのに「ギガ」が定着して久しい。
私はこういう言語の進化の過程をメタ的に観測できたことに幸せを感じている。ギガって。

言うまでもないが、「ギガ」は「キロ」や「ミリ」と同じで国際単位系の倍率を表す接頭語である。単位ですらない。

この、データ通信量を「ギガ」と呼んだ初出は2012年あたり、とうちのチャッピーが教えてくれた。違うかもしれないが、肌感としてもそれくらいだと思う。

2016年には「ギガが減る」という表現が、それ以前に同じような状態を表すのに使われていた「パケ死」という表現を追い抜いたようだ。同年にはソフトバンクが「ギガ学割」を発表している。

ただ、これはもっと昔に萌芽があった。

2000年台初頭に、2ちゃんねる周辺でPCのスペックを表現するのに「ギガ」という接頭語が使われだした。そもそも理学系、工学系の世界以外で「ギガ」は使われていなかったのだ。

この「大きいもの」を「ギガ」と表現することを世間に広めたのはしょこたん、こと中川翔子さんではないかと思う。反論の余地は多分にある。

「ギザかわゆす」とか、「ギガント」といった表現を多用し、その「ギ」と「ガ」という強そうで大きそう、硬そうな感じが音象徴的にも面白かったのだろう。「ギザ」は「ギガ」の変化であることは本人も別に語っている。

この文化的な許容の準備があったので、「ギガ」はすんなりと受け入れられた側面もある。

他にも、「私たちの生活範囲で10の9乗の単位のものがほぼなかった」ということと、「若者言葉に理解がある自称ラジカルなおっさんが、許容しやすい言葉であったこと」も一因ではあると思う。

と考えていて、ふと同じような接頭語があるのを思い出した。「ヘクト」だ。これはほぼ田んぼと台風でしか使われていない。

農家が「去年、ヘクト増やしてぇ~」とか、「ヘクト減っちゃって」みたいな会話がそろそろ生まれるのではないか、と楽しみにしている。

ないなぁ。

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