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野球IQが高い選手とはどんな選手なのか?


「野球IQが高い選手」

野球をしていると、一度は聞いたことがある言葉だと思います。

状況判断が上手い選手。

気が利く選手。

次のプレーを予測できる選手。

野球をよく知っている選手。

さまざまな意味で使われています。

では、そもそも**「野球IQが高い」とは何なのでしょうか?**

僕が考える野球IQの高い選手とは、

その瞬間に、適切な判断ができる選手。

もっと言えば、

目の前の状況に対して、その選手が持っている選択肢の中から最適解を出せる選手

だと考えています。


野球は「考えてから動く」時間がほとんどない

野球には考える時間があるように見えます。

投手がボールを持っている。

打者が構えている。

守備位置についている。

一見すると、プレーとプレーの間には時間があります。

しかし、ボールが動き始めれば話は別です。

打球が飛んできた。

走者がスタートした。

捕手がボールを弾いた。

送球が逸れた。

その瞬間に、

「どうしようかな」

とゆっくり考えている時間はありません。

ほとんどの判断は一瞬です。

だから野球IQが高い選手は、プレーが起きてから初めて考えているわけではありません。

プレーが始まる前から、

「こうなったら、こうする」

「こっちに飛んだら、次はここ」

「この状況なら、この選択肢がある」

という準備をしています。

そして実際にプレーが起きた瞬間、その準備していた選択肢の中から判断します。


判断できない選手は「準備」ができていない

野球IQが低いと感じる選手には、一つ大きな特徴があります。

それは、

準備ができていないこと。

しかし、さらにその原因を考えると、僕はもっと根本的な問題があると思っています。

それが、

「野球の知識が足りない」

ということです。

例えば、

ノーアウト一塁。

自分は内野手。

ここでゴロが飛んできた。

そのとき、

どこに投げるのか。

二塁なのか。

一塁なのか。

アウトカウントは?

点差は?

イニングは?

打球の強さは?

走者の足は?

こうした条件によって答えは変わります。

しかし、そもそも選手の中に、

「この状況では、こういう選択肢がある」

という知識がなければ、考えようがありません。


「もっと考えて野球をしろ」では考えられない

指導現場では、

「もっと考えて野球をしろ」

という言葉を耳にすることがあります。

でも僕は、この言葉だけでは選手はなかなか変わらないと思っています。

なぜなら、

知らないことについて、人は考えることができないからです。

例えば、ルールを知らない選手に、

「この場面で一番良いプレーを考えろ」

と言っても難しい。

選択肢そのものを知らないからです。

これは野球でも同じです。

まず必要なのは知識

知識があるから選択肢を持つことができる。

選択肢があるから比較することができる。

比較できるから、

「今はどれが一番いいのか?」

を考えることができます。

つまり、

知識がある

選択肢を持てる

その中から最適解を考えられる

適切な判断ができる

という順番です。

僕はこれが、野球IQを考えるうえで非常に重要だと思っています。


「準備」までは指導者が教えられる

では、野球IQは教えることができるのでしょうか。

僕は、

準備の段階までは教えることができる

と考えています。

例えば試合前に、

「この場面では何が起こる可能性がある?」

と確認する。

守備であれば、

「自分のところに打球が来たらどうする?」

「右方向に飛んだら?」

「三塁走者がスタートしたら?」

と選択肢を増やしておく。

走塁なら、

「この打球なら進む」

「この位置なら戻る」

という判断材料を教える。

こうした知識や準備は、指導者が選手に与えることができます。

しかし、実際に試合が始まったら最後に決断するのは選手です。

その瞬間の判断まで、指導者が代わりに行うことはできません。

だからこそ選手自身が、より多くの知識を持っておく必要があります。


野球IQは「知識量」だけでもない

ここで一つ注意したいことがあります。

知識が多ければ、それだけで野球IQが高いのか。

僕はそうは思いません。

ルールを100個覚えていても、試合中に使えなければ意味がありません。

戦術をたくさん知っていても、目の前の状況と結びつかなければ判断にはつながりません。

大切なのは、

持っている知識を、その瞬間の状況に合わせて使うこと。

つまり、

「知っている」

だけではなく、

「使える」

ところまで持っていく必要があります。

そのためには、試合や練習の中で何度も判断する経験が必要です。

判断する。

結果を見る。

振り返る。

「もっと良い選択肢はなかったか?」

と考える。

その積み重ねによって、知識が実際の判断力に変わっていきます。


野球という競技をどこまで知ろうとしているか

そして僕が、野球IQを高めるうえで最も重要だと思っているものがあります。

それが、

「探究心」

です。

なぜこのプレーになるのか。

なぜこの守備位置なのか。

なぜここで走るのか。

なぜこのカウントでは、この球が多いのか。

このルールなら、どこまでできるのか。

もっと良い方法はないのか。

そうやって野球という競技そのものを深く知ろうとする選手は、少しずつ知識が増えていきます。

知識が増えれば、選択肢も増えます。

選択肢が増えれば、瞬間的な判断の幅も広がります。

だから、

野球IQは生まれ持ったセンスだけで決まるものではありません。

高めることができます。


ルールを知ることも「野球が上手くなる」こと

野球の練習というと、

バットを振る。

ボールを投げる。

ノックを受ける。

走る。

こうしたものをイメージする選手が多いと思います。

もちろん、それらは必要です。

しかし、

野球という競技そのものを知ることも、立派な練習です。

ルールを知る。

試合を見る。

他の選手のプレーを見る。

「自分だったらどうするか」を考える。

自分の試合を振り返る。

こうした時間も、野球IQを高めるためには欠かせません。

野球にはルールがあります。

そして、そのルールの範囲内にはたくさんの選択肢があります。

その中で何ができるのかを知っている選手ほど、プレーの可能性は広がります。


野球IQを高められる選手の条件

僕は、野球IQは高められると思っています。

ただし、誰でも何もしなくても高くなるわけではありません。

必要なのは、

常に探究心を持つこと。

「なぜ?」

を持つこと。

「他の方法はないか?」

と考えること。

そして、野球というスポーツがどのような特性を持っているのかを知ろうとすること。

指導者から教えてもらったことだけで終わるのではなく、自分から野球を知ろうとする。

その積み重ねが知識になり、

知識が選択肢になり、

選択肢が判断力になります。

そして試合の一瞬で、

より適切な答えを選べる選手になる。

それが僕の考える、

「野球IQが高い選手」

です。

野球IQは高められる。

しかし、そのためには野球を深く知ろうとし続けなければならない。

常に考える。
常に疑問を持つ。
常に探究する。

野球が上手くなりたいのであれば、

技術だけではなく、

「野球そのものを上手くなろう」

としてほしいと思います。

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