見出し画像

【博士の愛した数式】家庭教師の目線で感想を書いてみた【著者・小川洋子】

僕は大学生だった頃から、大学卒業後の数年間、家庭教師をしていました。
家庭教師の目線で、小説の「博士の愛した数式」を語ります。


あらすじ

家政婦をするシングルマザーの杏子。
80分しか記憶が持たない天才数学者のもとに派遣される。
その博士とのコミュニケーションは杏子にとって困難の連続。
その一方で、博士の語る数式の美しさに杏子は惹かれていく。
やがて杏子の10歳の息子も博士の家に来るようになる。
博士は彼を√(ルート)と呼び、かわいがる。

理工学部卒の家庭教師としてみると

最後、杏子の息子は大学を卒業し、数学教師となるのだが。
僕も同じような経験をしているので。
ものすごく共感が持てた。

僕は僕で、家族に重度の知的障がいを患った伯父がいたので。
その伯父の口癖で同じような経験がある。
さらに、人の気持ちがわかる意味で、とても共感が持てる。
僕はその伯父がいなければ。
たぶん、天狗になって威張り散らしていたかもしれない。
身内が不当な扱いを受けることほど、嫌なことはない。

杏子の息子は、良い家庭教師を持ったものだ。
天才数学者なので、どんな数式も即座に解けたことであろう。
その解答をみて、数学に興味を持ったのは言うまでもない。
勉強は楽しいものだ、という認識を小学生のうちから持つことができたのだからね。
素晴らしい環境だったと思うし。
80分しか記憶が持たない、というのは。
なかなかない経験だ。
それを純粋な小学生のうちに経験できたんだ。

本当の意味での、本物の教育者はこうであってほしいなと。
僕は心から思う。

障がい者への理解

僕は知的障がいを患った伯父が、物心ついた頃からいたので。
一応、理解はあるつもりだ。
特別なことでもなく、障がいを患っているから頑張ってるわけでもない。
同じ地球人なのだ。

感動ポルノという議論がある。
ただただ、障がいを患っているだけで、他の人と変わらないのに。
あたかも特別な努力を普段からしている、みたいな感じで。
某有名24時間テレビのように、感動でお涙頂戴とは違うのである。

遺伝的要素はどうしようもないことであり。
それはそれで生きる道。
偏見とかじゃなくてさ。
それも個性のひとつなんだっていう、他の人と対等な立場で行動しあえるというのが僕の理想です。

80分しか記憶が持たない天才数学者。
なんか、僕の伯父とリンクするんだよね。

令和の今の時代に本当にあったとしたら

80分しか記憶が持たないので。
単純に80分以上かかる問題を解くのは物理的に不可能。
ただし、大学受験程度までであれば。
秒で解くはずなので。
杏子さんのような、世話人をひとり雇ってさ。
Zoomとかで家庭教師でもしたら、大人気の数学先生になったと僕は思う。

僕がいま、中高生だったとしたら。
いつまででも、その先生の授業を受けていたいね。
理工学部卒だし。
理系にとって数学は国語だ。

数学に興味を持つ人が増えたらいいな❤

この小説は数学に詳しくなくても読める本となってます。
しかし、数学に興味持てるんですよね。
終盤、杏子さんの息子さんが教壇に立ってる姿を想像すると。
めっちゃ感動します。
今だったら、数学の解説動画をYouTubeでやってそう。

家庭教師だった僕にとっては。
最高の小説です!

数学を制するものは。
科学を制する。

学問を好きになるきっかけに最適な小説です。
ぜひ、読んでみて頂きたい!


元・家庭教師より愛を込めて。


いいなと思ったら応援しよう!

原付ら~めん よければ応援お願いします!頂いたチップはnoteを書く活動費に使わさせて頂きます!