農家✖️猟師の晩酌
農家をしていると、
傷がついたり、形が悪かったりして
売り物に出せない野菜が出ます。
そういう野菜を持ち帰ったり、
周りの農家さんからいただいたりして、
毎日なんやかんや食材があります。
農家同士の物々交換も、
この仕事の楽しみのひとつです。
「うちのナス持ってく?」
「じゃあ、きゅうり持ってってください!」
みたいなやり取りが普通にあります。
スーパーで買えば普通にお金がかかるものが、
気づけば台所に並んでいる。
これは農家の特権かもしれません。
そして僕は、基本的にツマミしか作りません。
新玉ねぎのサラダ。
ナスやオクラの煮浸し。
きゅうりの浅漬け。
塩キャベツ。
凝った料理ではないです。
切る。
漬ける。
焼く。
煮る。
それくらいでいい。
でも、それがうまいんです。
野菜はシンプルに食べるのが一番うまい時があります。
そこに猟師の特権も加わります。
鹿や猪のロース、フィレ。
普通ならなかなか気軽に食べられない部位を、
惜しみなく食べられる。
まるまる1ブロックをバターでソテーして、
最後にハーブソルトを散らす。
それだけで十分です。
お店で食べたら、
たぶんかなりの値段になると思います。
でも自分で獲った肉なら、
変にかしこまらずに食べられる。
ハツやレバーも、
鮮度抜群のものが手に入ることがあります。
もちろん扱いには気をつけないといけませんが、
ちゃんとしたものは本当にうまい。
野菜も肉も、
自分で育てたり、獲ったり、
近くの人からいただいたりしたもの。
それを夜に、
簡単につまみにして食べる。
夏はビール。
冬はワイン。
それだけでかなり満たされます。
高級な料理じゃなくてもいい。
手の込んだ料理じゃなくてもいい。
むしろ、
自分で関わった食材は、
シンプルに食べる方がうまい気がします。
土の匂いがする野菜。
山の匂いがする肉。
それを食べながら飲む晩酌は、
なんというか、
生きてるぞ。
って感じがします。
