白だし唐揚げにレモンを添えて、何もしていない自分ごと飲み込んだ。
何もできなかった。
あなたには、そんな日がありますか?
私にはあります。そんな日のことを書きます。
ある企画書を作ろうとパソコンを開く。
だが数文字打ったら、デリートボタンを連打している私。画面がまっしろになる。
まっしろにする作業に集中していたら、3時間経っていた。
3時間で、1文字も書けなかった。。。
これはまずい。自己肯定感のような、今日をちゃんと生きた自信のような、何かが体から吸い取られていく。うう。
ラジオを流してみる。
ラジオを聴きながらだったら、何か思いつくかも?!と思い、パソコンに向かうが、デリートボタンの連打だドン。
また画面がまっしろになった。
こういう時は、真っ茶色の唐揚げを作るに限る。
それも好物の白だしのやつ。
冷蔵庫から鶏もも肉を取り出す。
最近ネットスーパーを利用しているのだが、賞味期限が1週間ほどのお肉を送ってくれるので、助かる。生活が少し上手になった気持ちになるね。
鶏もも肉に、白だし、ニンニクしょうがにみりんをちょろり。
最後に黒コショウを気が済むまでかける。
ちなみに黒こしょうは、気が済んでからあと2回振るとちょうどいい。
そうしたら、7.8回お肉たちをもむ。
太陽は東から昇るくらい当たり前の話をするが、
唐揚げはすぐに揚げてはいけない。
白だしを筆頭とした味付け風呂に、お肉たちにはしっかり浸かってもらおう。
あと10秒数えたら上がっていいよー。
いーちっ、にさんよんごろくなーなはちきゅうじゅっ。
はい、あがってよーし。
風呂上がりのお肉たちを、優しく迎えます、片栗粉。
もったいないから!カロリーがあるから!などという、ふざけた理由で、片栗粉を薄くつけてはいけない。
しっかり、たっぷりつけましょう。
お粉でしっかり武装したら準備完了。
油の温度はよく分からないので、今が170度だ!と思ったときに放り込む。
お肉からは、ちょっと早い、と音で文句を言われた気がした。
今日はすでに上手くいってない。
これくらいは失敗のうちに入らない。
いちど挫折した人間は強いんだよ。
2度揚げするほどのモチベーションは、今日は(も)持ち合わせていないので、1度揚げで行こう。
でも唐揚げにレモンは必須だと考えている。レモンを添えることでオシャレになるとか、いい女に見えそうだとか、気を遣えそうな女だとか思われたいわけではない。
ましてや、私こだわりあるんですと、お料理番長を名乗りながら、髪を掻き上げたいわけじゃない。
唐揚げとレモン。
心から、このふたりはベストパートナーだと思っている。
結婚式に呼ばれたら、誰よりも泣きながら祝福できる自信がある。
「結婚おめでとう!二人がお似合いだとはずっと思っていたけどまさか本当に結婚するなんて!」
「ブーケトスは私がゲットしちゃうぞ⭐︎てへ」と痛痛アラサーにまでなれるかもしれない。
そんな妄想を繰り広げていると、白かったお肉たちはこんがり茶色になっている。
ほかほかの、唐揚げwithレモンをを机に運ぶ。
もう一度キッチンに戻り、冷蔵庫からレモンサワーを取り出す。
レモンサワーは本絞りがお気に入り。
個人消費量で日本3位くらいには、入っていると思う🥉
「今日何かを成し遂げた人」のような顔でプルタブを開ける。
プシュ。
はあ〜〜〜〜〜うま〜〜〜何もしてないけど、何かした気がする!
唐揚げ作りはいつだって達成感をを与えてくれるので、おすすめです。
ガチャと鍵が開く音がする。
めちゃくちゃ仕事を頑張ったであろう、同居人が帰ってきた。
今日何かを成し遂げた人の顔で
おかえり!
と言ってしまう自分のことが嫌いではない。
