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今宵の月のように

昨日の晩は満月だった。
中秋の名月の翌日が満月ってのは変な感じだ。
テントでのお昼寝が快適すぎて、昼寝しすぎて起きたら夜になっており、星がとても綺麗だった。
慌てて温泉に入りに行き、帰り道をとぼとぼ歩いていると、星が減っていて、山の向こうから強烈な光が出ていた。
多分あの光のせいで星が見えにくいのだろうなぁと思って歩きながら光のもとを探ったら、満月がそこから出てきていた。
おおおおー。

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月ってこんなに眩しいのか。
急いでキャンプ場に戻り、カメラを持った。
iPhone11proのおかげでめっきり出番の減ったカメラを持って月の撮影に取りかかった。
しまった。
久しぶり過ぎて望遠レンズを持ってくるのを忘れた。
仕方ないので標準レンズで設定をいじる。
ここまでが限界。

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意外とうまく写るもんだと関心した。
私の左のほっぺたにあるシミによく似ている。
私は左側にシミが多い。なぜなら、春にスペインを東から西へ歩き続けたから左側ばかり日に焼けた。そのせいだ。
月も左側にシミが寄っているから親近感が湧く。
この日の昼間、バスの中で、私と同じくカミーノの道を800km歩いたという60代くらいの女性2人組に偶然出会った。
女性のピアスがカミーノのシンボルマークのデザインだったから、私から声をかけて、私もカミーノのシンボルマークのピンバッジを見せた。あの道を歩いた巡礼者だけがあのマークのものを身につけていて、気付いて声を掛け合うことが時々ある。
「早くまたスペインに戻ってまたあの道を歩きたいね」「はい、私も」「次はどこ歩くの?」「いつになるかな?」など話して、女性は熊野古道を歩くために途中でバスを降りた。
バスの中の少しの時間の交流だった。
昼間に会ったあの2人も左側ばかり日に焼けたのだろうか。なんて月を見ながら、ふと思う。

ひとりぼっちのキャンプ場に眩しすぎるくらいの月明かり。
エレカシを口ずさみながら、おにぎりを握ろう。

いつまでも続くのか
吐き捨てて寝転んだ
俺もまた輝くだろう
今宵の月のように

明日もまたどこへ行く
愛を探しに行こう
見慣れてる町の空に
輝く月一つ

それからテントの中に入って、タブレットで「インターステラー」を見て月よりも遠い星を旅しよう。
そして眠くなったらまた眠ろう。
月が照らしてくれるから、
テントの中も、いつもよりも少し明るい夜だった。

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