断食
むっちゃんから手作りカレーと発酵玄米、きんぴらを頂いた翌々日、八のつく日で湯河原にお祈りに行く
むっちゃんは珍しく少し早めに家を出たという
私よりも遅れて来るがお昼のおにぎりを私に湯河原の駅前に出来たおにぎり屋さんで買って来てと頼んできた
えっ、むっちゃんだって湯河原駅を通るはずなのに…私に
「シャケ、たらこ、梅二つ」と言って来る
「えぇ〜、四つも買うの?」
「違う、違う二つでいい」
「むっちゃん、自分で買えるよね」
「それは断食しろとでも…」
断食って…イヤイヤ、断食しろなんて言っていない
いつもは可愛い妹弟子だけど、時々高飛車になる
それはむっちゃんは歳上だ
「はい、はい。分かりました」と返信をして
駅に着いてむっちゃんのおにぎりを買いに走る
私の分も買うけれど
私のおにぎりはオマケのようなものの感じがする
私よりも遅れやって来るむっちゃんは
「(湯河原で降りないで)熱海まで行った」と言う…やれやれ
お昼になると
「おにぎりは」と催促をする
むっちゃんの分を渡すと
「ありがとう」と受け取り、美味しそうに五穀米の焼きタラコのおにぎりを頬張る
二つ目のシャケを食べ始めると
「ここのおにぎりは大きいね、もうお腹いっぱい」
今時の普通のおにぎりよりも大きめで、それなりに値段もいい、そして美味しい
私はシャケとからし菜漬けのおにぎりを頬張る
最近ではお茶のお稽古以外でもむっちゃんと一緒にいることが多い
お茶の時は妹弟子だけど、篠笛では姉弟子
それ以外では年上の人生の先輩になる
気も効くし、優しい人
ただし異常に個性的だ
唐突に「断食」なんて言葉を聞いてびっくりするが、まあまあ私にとっては大したことはない
そう言えば、むっちゃんは突然に私のお茶のお稽古にもお客さんとしてやって来た
最初はのけぞった
その時はまだむっちゃんとはあまり言葉を交わしたことがなかったから
むっちゃんは最初から私のことを気に入ってくれたようで
「かなちゃんのお稽古だから、私もお客さんをやりたいと思って来たんだよ。◯◯さんのお稽古ならば行かないから」
私は後からその言葉を聞いて、とても嬉しかった
お茶のお稽古でもむっちゃんは時々脱線をするけれど、私にはもう許容範囲

いいなと思ったら応援しよう!
よろしければサポートお願いします。