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梅園のお茶会


昨年と同じように雲一つない暖かい日のお茶会だった

今年が初めてのむっちゃんとお着物を着たミクさん、私も含めて三人はやさしい引率者の中田さんに連れられて参加する

都内の外れの梅園には可愛い音色の水琴窟がひっそりと

薄茶と濃茶、お弁当も用意されている
社中に振り分けられたお茶券はすぐに完売した

気持ちの良い小春日和の梅園には人がちらほらいる

「日日是好日」でのお茶会では皆さんが「まぁまぁ」といっていた

実際にこのお茶会ではそんなことを言う人はいない

社中の姉弟子さんたちはおしゃれな和服姿
十二月と言うこともあり、クリスマス意識した和装を凝らす

私はまだまだお客さんもおぼつかない
頭の中で全てが飛んでゆく

何回やっても慣れない
なんだか落ち込んでる

なんのためにお茶を習っているのだろう
中だるみなのか?なんなのか?
それともやめてもいいのかな
ふとそんなことを思う

お茶をするということは、どうしたら卒なく何でもこなせるようになることか…とお師匠さんに教えられる

そう言えばこのお茶会でも私はお菓子を落とす
すすすすっと上手いことお菓子を拾い上げ、何事も無かったように還紙に包んで、数寄屋袋に放り込む

「あら、何かありましたか」と言う顔をして…

内心はバクバクしているはずなのに

濃茶を飲み、何事も無かったように

後から姉弟子さんから「お口の周りにお茶がついている」と指摘され、慌てて口の周りを拭うけど、やっぱり恥ずかしい

こんなんでお茶を続けることが出来るのか
やっぱりな、私には合わないのかと不安がよぎる

今更だけど

むっちゃんはいつも励ましてくれるのに
やめてもいいのかな

もう恥をかくのはイヤだよと
それでも相変わらず恥をかき続ける

自分をいじめてはいけないよ
そう言われても
お師匠さんにも迷惑をかけ続けるような気がしてる

仕方がないさと思い切れればいいのにと


あゝ、こんなにお茶の似合わぬものが良くもお稽古を続けている…

お菓子に釣られ、抹茶に釣られ、お弁当にも釣られてる

楽しめればいいのかと割り切ってみたものの

来年の今頃もこのお茶会に参加している自分の姿がまだ見えて来ない

亭主の方とお師匠さんの掛け合いのようなお話しは造詣が深すぎて、みんなで聞き耳を立てていた

帰り道はむっちゃんと二人でのんびりと笑いながら、最寄りの駅まで歩いて帰る

あゝ楽しかっただけではなく、もう少し何かを掴めただろうか

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