豆腐のように
体調を崩して、お師匠さんから誘われた先週のお茶のお稽古はお休みした
今日はむっちゃんは用事があって来られない、私一人でお稽古をする
久しぶりのひとりでのお稽古だ
お稽古では初めてのスカートをはく
足袋に履き替えると気持ちが引き締まる
ご挨拶をするところから始まって
襖の開け方を教わることに
何度も何度でも練習をする
今日はお師匠さんを一人占め
お話しをしながらも嬉しくて仕方がない
お師匠さんの側にいることにしあわせを感じている
新しいことを学ぶのは難しい
私の心はカチカチだから
歳のせいにはしたくないが
それでもまさかこの歳になってお茶を始めたことは自分でも驚きを隠せない
ガサツで不器用者の私の心はやっぱり子猿まま
ただ母の後をついてきた
一つ一つ丁寧に生きることをして来ただろうか
この生き方を振り返る
ものごとがイヤになるとすぐに逃げてしまう私だったがもう人生の半分以上は心学びを続けている
「それはすごいことだよ」とお師匠さんは言ってくださる
ずっとずっとついてきた
ただそれだけのことなのに
自分の心の中を覗いている
見えないものを求めている
時々そんな生き方が無性に苦しくなる、辛くなる
そんな時は無心になりたくて、お茶のお稽古をする
何にも考えずに身体だけを動かす
言われたままに
毎回何かを持ち帰ることに気づいてきた
些細なことで喜びを感じている
今日のお稽古では
「茶器を触る時は豆腐を触るようにやさしく接するといいのよ」とお師匠さんに教えられた
何にでもそうやって接すれば良いのかと
少しずつ、少しずつ頑なだった心も身体もほぐれてゆくようだ
そう、私の心も豆腐のように柔らかくなってゆく
知らない世界に飛び込んで、変われることはとても楽しいと思えるようになる
「最近、かなちゃん変わったね。自分の内側から光っているよ…前はこっそりとすみっこにいた感じ」
誰しもが光を持っているのに、それを光らせないのは勿体無いとお師匠さんは言われる
みっちりとお師匠さんから教わった心
かけがえのない一瞬を頂けた
何となく、何となくだけど自分の中でお茶のお稽古を辞められない気持ちが分かって来る
まだまだちょっと入り口に取っ掛かりがついただけ
楽しいな
うれしいな
美味しいな
やさしさの中にも厳しさはある
厳しいけれど包み込まれる
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