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本当に欲しいもの

図書館で本を借りてくる
読みたくて借りてるはずのなのに
なかなか読み進まない
何回か借りてみる
それでも読めない

もう一度借りようと思ったら他の人の予約が入っている

えっ、私以外にも読みたい人がいるんだ
仕方がないと人気のない夜の図書館の返却ポストにポトリと入れる

また予約をしようかと思うけど読めないまま返してしまう気がして諦める

母の残した本もある
読みたいと思って手に取るもののまた書棚に戻す

どうしても手元に置きたいと思える本
何回でも読み直したいと思う本
時々手に取ってみたいと思う本

そんな本に出会えた時はうれしくなる
心の中で小躍こおどりしてる

図書館での予約を諦めて
どうしても欲しかった本をかつてよく行っていた本屋に探しに行く
本屋に入ると本の中を徘徊してる
本を探すことも愛おしく感じてる

その本がありそうな辺りを探してみる
店員さんに聞こうかと思ったが
自力で探す

しばらくその周りをウロウロすると
残り少なくなった本が
平積みになっていた

あった、あったと本当に嬉しくて気づいたら手に取っている

レジに並び、会計を待つ

「カバーはどうしますか」
いくつもの色のカバーがある本屋さん
学生時代からここのカバーが好きで通っていた
今は番号で答えるのか…
無意識に緑色のカバーを選ぶ
選んでから緑って癒しの色だったと思い出す

この本は私の癒しになるらしい

帰り道、電車の中で思わずページをめくっていた

あゝ、これだ…何回読んでも泣けてくる
「かなしいはかなしい」
「かなしいはかなしい」という漢字を書くという
宮沢賢治が言っている
彼も妹を亡くして身体の半分をもがれた感じがしたと…

私だけではない
私はおかしいのか、こんなに母のことを思うのか、相変わらず時々
笑えることも出来るけど

人それぞれ、進む速度は違うから
私は私の速度で歩けばいいんだと
周りの人から教えられる

みんなが同じ荷物を背負っている

外に向かって気持ちを吐いてはいけないらしい

そう言えば母がよく言っていた
「自分の内側を掘りなさい、掘って、掘って掘りまくれ」と
それは自分との対話ということだろう
自分の中を見つめろということだろう
自分にしか分からない思い
外に出してはいけないこと

なんだ、なんだ母と会話をしているようである
母の存在を感じられる
あたたかい気持ちになる




まだまだ途中だけど
ゆっくりとゆっくりと腰を据えて読み進もうと思っている


途中で投げ出してもいいように

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