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daraz
ピノ・ガール
お茶のお稽古の帰り道
ふと駅ビルの中のスーパーを覗いていた
ひとり暮らしの私は簡単に済ませるおかず探しをする
半額のお刺身やお寿司が並ぶ
それを眺めても食指は動かない
もういいかとそのお店を後にしようとした時にピノ・ガールという特売の小玉西瓜が目に止まった
以前家の側の農家直売所で「美味しいよ」と勧められて買ったことがある
確かに種が小さくて、甘くて美味しかった
梅雨寒なのにどうしても気になって、カゴを取って入れていた
家までの帰り道
少し重い西瓜を持ち帰る
家に着き、すぐに晩の祈りをしようと仏壇の前に座って気がついた
明日は祖母の命日だと
祖母は西瓜が大好きだった
本当は大きな西瓜一玉を買いたいけれどひとりでは持て余す
私はひとり合点をする
おそらく祖母から「買って、買って」と西瓜をねだられのだと
祈りを終えて
明日の命日のためにすぐさまピノ・ガールを祖母の写真の前にお供えした
心なしか祖母の遺影は微笑んでいる
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